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フォトエッセー「生きるって、なに?」を自費出版したたかのてるこさん=神戸市内
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フォトエッセー「生きるって、なに?」を自費出版したたかのてるこさん=神戸市内

 「生きる意味が分からない」。そんな悩みを抱える人に寄り添おうと、旅人でエッセイストたかのてるこさん(47)が自費出版したフォトエッセー「生きるって、なに?」が共感を集めている。65カ国を一人で旅した経験を基に、世界中の笑顔の写真に乗せてつづった文章が「元気が出る」「世界の見方が変わった」とネットなどで反響が広がり、発売4カ月で累計3万5千部に達した。たかのさんが導き出した“生きる意味”とは-。(今泉欣也)

■「一人旅」にはまる

 大阪府豊中市出身。大学3年のとき、初めて海外一人旅に出かけ、何ものにも縛られない“非日常”の楽しさに心奪われた。以後、毎年のように海を渡り、映画会社勤務を経た現在は、執筆や講演を通じて旅の魅力を発信。学生時代のインド紀行「ガンジス河でバタフライ」は大学の同級生、宮藤官九郎さん脚本でドラマ化された。

■教え子の悩みに…

 フォトエッセーのきっかけは昨年、講師を務める大学の教え子から打ち明けられた冒頭の悩み。多忙を極め、生きる意味を見失いかけた会社員時代の自分と重なった。「誰にでも人生うまくいかないときがある。ならば、彼が前向きになれるような文章をプレゼントしよう」。

 七大陸を歩き、さまざまな人種や文化に触れてきたたかのさん。自身の生き方に影響を与えたことなど、一つ一つ言葉に紡いだ。

 『生きるって、なに? それは、自分をまるごと愛すること』

 『自分をまるごと愛するって? それは、自分を大事にすること』

 旅では、人は独りで生きられないことを痛感する。周りに助けられ、たくさん迷惑をかける。人と人はお互いそうして、濃厚な関係作っていくことを肌で学んだ。だから、人にも優しくなれる。

 『私たちはみんな、すべてのものとつながっているということ』

 『人に迷惑をかけることも、人に迷惑をかけられることも恐れないということ』

■反響受け自費出版

 「救われたような気がしました」。教え子からうれしい感想をもらい、この思いを多くの人に届けたくなった。各国で撮りためたお気に入りの笑顔の写真を添え、講演で上映したところ、出版化を求める声が相次いだ。

 フルカラーでも安価に抑えたいと自費出版を決め、出版社も立ち上げた。講演会場で手売りしていたが、旅先で意気投合した書店店長の尽力で、全国90店舗やネットでも販売。評判が口コミで広がり、9月末から全国の書店で購入できるようになった。

 「旅は、家事や仕事など目の前のことに振り回される日常から離れ、物事をふかんして見られるようになる。未知の体験を通して、新しい自分に出会える。一人旅は私にとって、生きる意味を教えてくれた“地球最大の学校”」とたかのさん。「この本を読んで、それぞれの生きる意味、楽しさを見つけてくれたら」と願う。

■教育にお金かからない世界を

 教え子をはじめ、多くの大学生が卒業後、奨学金返済に苦しんでいる現状を知ったたかのさんは、本の印税で財団を作り、学生を支援するという新たな夢を掲げている。本を多言語に翻訳し「教育にお金のかからない世界を実現したい。必要なことは、うまくいくんです」と笑う。

 約15センチ四方、68ページ、税別500円。10冊以上購入の場合は割引がある。取扱店などの情報はたかのさんのホームページhttp://www.takanoteruko.com

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 「生きるって、なに?」の出版には、内容に賛同した各界の著名人らも協力。「ガンジス河-」のテレビドラマで主演を務めた女優長澤まさみさんをはじめ、たかのさんと交流のある落語家立川志の輔さん、作家吉本ばななさんらが推薦コメントを寄せている。

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