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亡くなった女子生徒の自画像。「私によく似ている」と母親は語る=神戸市内
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亡くなった女子生徒の自画像。「私によく似ている」と母親は語る=神戸市内
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 神戸市垂水区で市立中学3年の女子生徒が自殺し、いじめについて証言した同級生らのメモを市教育委員会が隠蔽(いんぺい)していたことが発覚する中、女子生徒が亡くなってから6日で2年となる。いじめと自殺の関係は再調査の最中で、メモ隠蔽の経緯や背景もはっきりしていない。女子生徒の母親は、神戸新聞社の取材に応じ「なぜ娘が死ななければならなかったのか。真相が分からず、いまだに向き合えない」ともどかしさを打ち明けた。(井上 駿)

 あの日の朝、学校から「娘が登校していない」と連絡があった。捜し回ったが見つからず、午後3時ごろ、近所の川で変わり果てた姿となって見つかった。

 頭が混乱する中、葬式の後、校内で娘が受けたいじめについて同級生から聞かされた。学校でその内容を話し、教員がメモを取っていたことも。教育長宛ての質問書を出したが、校長名で返ってきたのは「記録として残していない」という回答だった。その後も質問書を送り、異議を申し立てたが、いじめの内容や調査の手法について「(市教委が設置した)第三者委員会も含め、知りたいことを教えてくれなかった」。

 今年4月、市教委から突然呼び出され、「残していない」とされていたメモが示された。その後、市教委が委託した弁護士の調査で、市教委の指示で隠蔽されたことも発覚。「クレーマーのように扱われ、小さく収めようとする姿勢が許せない。きちんと遺族として向き合ってほしかった」と憤りを隠さない。隠蔽の経緯や背景については、弁護士の調査でも指示役の首席指導主事の体調面などから聞き取りが十分に進まず、納得できる説明はない。

 市教委は「組織風土改革のための有識者会議」を立ち上げ、1日に組織改革を実施。市議会での市教委の答弁を聞く中で「大切な娘が亡くなったのに、こんなに軽く扱われていたなんて」とがくぜんとし、隠蔽問題がはっきりしないまま進む改革には「再発防止に取り組むことは理解するが、事態収束を急いでいるのではないか」との疑問を拭えずにいる。

 いじめと自殺の関係を再調査するため、市こども家庭局が設けた新たな組織は、当時の同級生らへの聞き取りに向け準備を進める。「高校2年になった同級生らに悲しいことを何度も思い出させて申し訳なく、他人を巻き込み続けることに自分を責めたことも何度もある」と明かす。「中途半端な今の状態では、娘の死を受け止め、悲しむこともできない。だからこそ、母として遺族としての責任を果たした上で、娘と向き合いたい」と言葉を振り絞った。

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