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隠れ家風のアンテナショップ「ターンテーブル」。「徳島」の看板はない=東京都渋谷区神泉町
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隠れ家風のアンテナショップ「ターンテーブル」。「徳島」の看板はない=東京都渋谷区神泉町
徳島県の「ターンテーブル」のレストラン。シックな雰囲気が漂う=東京都渋谷区神泉町
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徳島県の「ターンテーブル」のレストラン。シックな雰囲気が漂う=東京都渋谷区神泉町
地元産の立山杉を使用した「日本橋とやま館」のバーカウンター=東京都中央区
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地元産の立山杉を使用した「日本橋とやま館」のバーカウンター=東京都中央区

 東京都内にひしめく地方自治体のアンテナショップが熱い。従来の物販中心ではなく、宿泊施設を併設した隠れ家的なショップやミシュランの星を獲得するレストランなどが誕生。外観や内装のデザインが洗練された店も増え、独自の戦略で古里の魅力をアピールしている。(今福寛子)

 JR渋谷駅から徒歩約10分の渋谷区神泉町。若者らでにぎわう中心部から少し離れた路地に今年2月、徳島県の「ターンテーブル」が開業した。おしゃれなカフェのような外観で、県名が分かる看板はどこにもない。

 県の担当者は「徳島を前面に出すと関心のある人しか来てくれない。目を引くひねりが欲しかった」と明かす。周辺は“奥渋谷”と呼ばれ、落ち着いた雰囲気が大人に人気のスポットで、会員制交流サイト(SNS)での拡散を狙う。渋谷はホテルが不足していることから「勝機がある」と宿泊施設も併設した。

 1、2階は徳島産の食材が味わえるカフェとレストラン、マルシェで、2~5階が客室。テーブルや床、ランプシェードに県産の杉を用いるなど店内にはさりげなく「徳島」がちりばめられている。ターンテーブル代表の渡辺トオルさんは「モノを売るのではなく、体験を提供する」と話す。

 出店相談を受ける一般財団法人地域活性化センター(東京)の調査によると、都内のアンテナショップは昨年4月現在で過去最多の72店舗。最近は2020年の東京五輪を見据えて情報発信の在り方を見直す自治体が増え、出店の形態も進化しているという。

 奈良県は16年、港区の高級住宅地・白金台に「ときのもり」を出店した。有名シェフにプロデュースを依頼したレストランはミシュランの一つ星を獲得。県の担当者は「奈良の食のイメージアップへ、ブランド力が高い閑静な住宅地を選んだ」と説明する。

 アンテナショップの激戦区・日本橋に出店した富山県のテーマは「ショールーム」。壁面の組子や地酒の飲み比べができるバーカウンター、レストランには地元の立山杉を使用する。16年に優れた木の製品に贈られるウッドデザイン賞を受賞した。店内に入ってすぐのスペースには伝統工芸品などを展示し、旅行について相談できるコンシェルジュが常駐する。

 奈良、富山は物販中心の既存店舗を都内で運営しながら、高級路線の2軒目を出した。日本橋とやま館の山下章子館長は「売り上げでは評価していない。富山のイメージをどれだけ上げられるかが大事」と話す。

◇豊岡、洲本は独自店でアピール◇

 兵庫県内では豊岡市の健闘が目立つ。2011年に東京・有楽町の東京交通会館に「コウノトリの恵み」を出店。同会館には全国各地のアンテナショップが集まるが、市単独での出店は珍しい。担当者は「豊岡は関西では知られているが、関東での知名度は低い。情報発信を担う部署は『箱根の山を越えろ』を肝に銘じている」と首都圏でのアピールに励む。

 洲本市は今年12月に日比谷エリアに開業予定。「ふるさと納税をされた方からアンテナショップがあればという声が出ていた。広くPRして移住、定住につなげたい」と意気込む。

 兵庫県は独自のショップは持たず、姫路市の企業経営者らが有志で運営する有楽町・東京交通会館内の「兵庫わくわく館」に補助する。県観光振興課は「兵庫の魅力や情報発信の形は検討しているが、当面はわくわく館や百貨店の販売イベントなどで伝えていきたい」としている。

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