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「丹波篠山」が使われた看板。正式な市名になるのか=篠山市東吹(撮影・金 慶順)
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「丹波篠山」が使われた看板。正式な市名になるのか=篠山市東吹(撮影・金 慶順)

 「丹波篠山市」への市名変更の賛否を問う兵庫県篠山市の住民投票告示が、11日に迫った。出直し市長選との同日実施となり注目を集めるが、全国でもこれまでに「会津」(福島県)や「越前」(福井県)など旧藩名や旧国名を冠した自治体が数多く誕生している。ただ、名前の変更は合併や市町発足のタイミングで行われることが多く、いずれにも当てはまらない篠山市のケースは、実現すれば全国でも珍しい事例となりそうだ。(上田勇紀)

 福島県西部の本郷(ほんごう)町(当時)が、「会津」を付けた会津本郷町に変更したのは1992年。既にJRの駅名で会津本郷駅があったことに加え、特産品の名前は「会津本郷焼」。町議員から変更提案があった。

 「周辺に会津若松市など『会津』の付く自治体があったことも影響した」と、平成の大合併で2005年にさらに町名が変わった会津美里町の職員が話す。

 福島県内では06年、合併で南会津町が発足。会津と付く自治体は計5市町となり、もはや乱立状態だ。

 福井県の「越前」を巡っても、その大看板を求める自治体が相次いだ。越前町が55年からあったが、構図が変わったのはやはり平成の大合併。05年、南条町など3町村が南越前町となり、武生(たけふ)市など2市町が越前市に。越前町は合併後もその名前を引き継いだ。「分かりにくいとの指摘もあったが、知名度を優先した結果」と越前市の担当者。「時折、ふるさと納税の問い合わせで越前町と間違えられることがあります」

 兵庫県内でも、旧国名を先取りした事例があった。明石、加古川両市に隣接する播磨町だ。県内で最も面積の狭い自治体だが、当時の阿閇(あえ)村が62年、町になるのに合わせ、大胆にも広い播磨を代表するような名前を付けた。「大きな播磨国にあやかり、成長できるようにした」と町担当者。近年では「淡路」を巡る綱引きも激化。05年、淡路島には合併で南あわじ市と淡路市ができた。

 このように、名称変更は合併や市町の誕生に伴うものが多い。総務省によると、集計した96年以降、いずれにも当てはまらないケースは次の3件しかない。

 11年、埼玉県蓮田(はすだ)市は漢字を変えた。2点しんにょうから1点しんにょうの「蓮」に-という何とも細かな変更で、パソコンなどで表示されやすいよう改めた。96年には当時の群馬県倉淵(くらぶち)村が倉渕村(現高崎市)へ漢字変更。和歌山県広川町も同年、読み方を「ひろかわ」から「ひろがわ」に変えた。住民に浸透していたり、誤った読みで登録されていたりしたことが理由という。

 篠山市の住民投票は市長選と同じ今月18日。「丹波」を巡る民意の行方は、いかに-。

【篠山市の市名変更問題】 篠山市長だった酒井隆明氏が8月、「丹波篠山市」への市名変更方針を表明。2004年に旧氷上郡6町が合併し、隣に丹波市ができたことなどが背景にある。一方、変更の賛否を住民投票で問うよう求める市民団体が署名活動し、必要数を超える1万人以上を集めた。酒井氏は10月、「市民に信を問う」などとして辞意を示し、出直し市長選への立候補を表明。市議の奥土居帥心(すいしん)氏も立候補を表明し、11月11日告示、18日投開票の住民投票・市長選の同日実施が決まった。住民投票は投票率50%以上でなければ開票されない。

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