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 神戸市が須磨区西須磨地区に計画する都市計画道路「須磨多聞線」を巡り、建設に反対する地元住民らが25日に市を相手取り、兵庫県公害審査会に第2次公害紛争調停を申し立てる方針を決めた。申請に必要な申立人は、阪神・淡路大震災の3年後から15年間にわたった第1次調停での数を上回り、既に4千人を超えている。住民側は「市の事業に理解が進んでいない表れだ」とし、建設を前提とせずに、道路整備の是非を調停で協議するよう求める。

 住民側によると、9月に募集を始めた申立人は11月末時点で4288人。全国最大規模の公害調停となった第1次の際は1997~99年に2回募り、計3745人だった。当時を上回る数の住民らの声に、市側がどう対応するか注目される。

 申し立てをするのは、西須磨東部自治会▽須磨天神町自治会▽桜木町自治会▽西須磨都市計画道路公害紛争調停団-の4団体の住民。25日の申請に向け、17日まで申立人を募っている。

 市は2013年3月に調停を打ち切った後、15年8月と16年4月に着工を目指して測量を始める方針を示したが、住民の反発を受け2度とも延期した。ただ今年3月、久元喜造市長が「住民の理解を深めるために(測量は)必要」と表明し、7月から実際に着手。現在は詳細設計に向けた作業を進めている。

 公害紛争調停は、申し立てを受けた相手方が応じる義務はないが、調停が成立すれば、合意事項には法的拘束力が生じる。

 須磨多聞線は須磨区と垂水区の7キロを結ぶ計画。うち約520メートルが西須磨地区を通り、山陽電鉄をまたぐ部分は高架の2車線とする、としている。住民側は住宅街の中を高架道路が通れば大気汚染や景観破壊、地域分断が生じると反対。調停が成立した場合、こうした懸念や道路の必要性について、共に検討することなどを市に求める方針だ。

 ただ市道路部工務課は「詳細設計を基に、地元への協議を呼び掛け、住民の疑問に答えていきたい」とし、建設を目指す姿勢を崩していない。(金 旻革、若林幹夫)

【須磨多聞線】 高度成長期の1968年に都市計画決定され、阪神・淡路大震災直後の混乱の中で事業認可された。住民側は97年に公害紛争調停を申し立て、市が応じて調停が成立。協議は15年間で39回に及んだが、市は2013年、兵庫県公害審査会調停委員会が勧告した「建設を前提にしない協議継続」を柱とする調停案を拒否し、調停は打ち切られた。その後、市は整備に向けた環境影響評価や測量に着手。地元自治会が市に抗議文を提出するなどしていた。

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