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香美町・美方店
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香美町・美方店
西宮・門戸店
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西宮・門戸店
チコマートの看板
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チコマートの看板

 オーバーオールの少年、赤い看板のミニスーパーを覚えていますか? かつて兵庫をはじめ全国に200店前後が営業していたという「CicoMart(チコマート)」。運営会社が事業から撤退し、チコマートは次々と姿を消した…。ところが、今も「チコマート」として営業を続ける店が兵庫県内にあるという。確認すべく訪ねた。(黒川裕生)

◇運営会社撤退から17年

 同県香美町香住区のJR佐津駅近く。のどかな田園風景に赤い看板が映える。経営者中村治さん(60)から手渡された名刺の肩書は「チコマート佐津店 店長」。実際は「有限会社ハセナカ社長」だ。「今は完全に自営の小売店ですよ。もう10年以上になるかな」

 その約40キロ南、山間部の同町小代区には、80代夫婦らが切り盛りする美方(みかた)店がある。こちらの正式名は「吉田食料品店」。100年以上の歴史を誇るという。

 チコマートは1983年、伊藤忠燃料(現伊藤忠エネクス)の新規事業として、独立店が加盟する「ボランタリーチェーン」形式の24店を承継して誕生した。90年代には大阪を中心に展開していた食品スーパー「Kマート」の一部も引き継ぎ、店舗数を拡大。看板は青のパターンもあったそうだ。

 一時は関西、関東、東北などに200店ほどあったとみられる。だが伊藤忠エネクスは2001年、分社化していたチコマートの株式を譲渡した。

 で、その後は? 「実はどうなったか分からないんです…」と同社。

 大手コンビニのようなオリジナル商品はなかったが、小売店の少ない地域では生鮮食品から日用雑貨に至るまで幅広く取りそろえていることが重宝され、生き残った。

 香美町の2店とも大きさは一般的なコンビニと変わらない。「Kマート」時代にチェーン加盟し、90年代に「チコマート」になった。地域では今も「チコマート」として親しまれている。

 時代の波を奇跡的にくぐり抜けた赤い看板。「さぞかし」と思い、2店に看板を外さない理由を聞いてみた。「なかったら店らしく見えないから」(佐津店)、「面倒だから」(美方店)。特に愛着はないそうだ。

     ■

 同僚から「西宮にもあるよ」との情報を得て、阪急門戸厄神駅に向かった。

 駅から南西へ歩いてすぐ。「ちこまーと門戸店」の看板があった。ん? 看板にオーバーオールの少年はおらず、デザインも違う。ましてや平仮名表記だ。これは無関係だなと決め込んで中村一人(かずひと)店長(57)に尋ねてみた。ところが「はい、あのチコマートですよ」。しかも直営店だったというではないか。

 中村店長によると、05年ごろに運営会社が倒産し、門戸店は何度かオーナーが交代したそうで、数年前に現経営者に。店名を平仮名表記に変更したのは1年前という。外観こそ変われど、れっきとしたチコマートだ。もしかすると、ほかにもまだ生き残っている店があるのかもしれない。

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