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オーダーメードの誕生日ケーキや焼き菓子を販売する「Miel焼菓子工房」の東美津子さん=姫路市飾磨区加茂
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オーダーメードの誕生日ケーキや焼き菓子を販売する「Miel焼菓子工房」の東美津子さん=姫路市飾磨区加茂
「坂の上の嬉しなる」で購入できる米粉で代用したパウンドケーキや豆乳プリンなど=姫路市飾東町豊国
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「坂の上の嬉しなる」で購入できる米粉で代用したパウンドケーキや豆乳プリンなど=姫路市飾東町豊国

 アレルギー対応のスイーツというと、小麦粉や卵などを使わずに代用食材で作るため、かつては味や見栄えが劣るイメージがあった。それが近年、味や装飾にこだわった高品質のケーキを提供する店が増え、焼き菓子やプリンなどメニューの幅も広がっている。背景には、食物アレルギーのある子どもの増加に伴う、需要の高まりなどがあるとみられる。(井沢泰斗、井上 駿)

 兵庫県教育委員会によると、県内の公立小中学校、特別支援学校などで食物アレルギーのある児童、生徒は2003年度に1・6%だったが、17年度には4・5%と大幅に増えた。

 今年6月、兵庫県姫路市飾東町の山裾にオープンした「坂の上の嬉(うれ)しなる」。店頭には米粉や麩(ふ)を使ったクッキー、パウンドケーキ、豆乳プリンなど多彩なメニューが並ぶ。

 店主の長井藍香さん(40)はかつて勤めていたアレルギー対応の菓子店で、遠方から来た親子が「症状が怖くて5歳まで食べられなかった」とケーキを喜んで買って帰る姿に心を動かされ、本格的に菓子作りの道へ。12年にその店を引き継いだ後、子育てのため閉店したが、自宅横に新たに店を構えた。

 現在は焼き菓子に加え、細かいアレルギー症状に合わせたケーキの受注販売も行う。以前の店からの常連客の中には「待ち望んでいた」と泣いて喜んでくれる人も。長井さんは「とことんお客さんに寄り添った店にしたい」と意気込む。

 16年から同市飾磨区の自宅に「Miel(ミエル)焼菓子工房」を構える東美津子さん(37)は、アレルギーのあるおいが、家族と一緒にケーキを食べられない姿を見て独自にレシピを研究してきた。米粉やアーモンドパウダーを主軸に、豆乳やバナナを使ってコクや食感を引き出す。

 現在、約40種類の焼き菓子や、オーダーメードケーキを販売。客の7割が自身や家族にアレルギーがあるといい、「ニーズが高まる中、誰もが『おいしい』と満足してくれる味を出していきたい」と力を込める。

 県内では、神戸市を中心に8店舗を展開する洋菓子店「レーブドゥシェフ」(同市垂水区)が約20年前から卵や小麦粉、牛乳を使わないカップゼリーケーキを販売する。イチゴとオレンジの2種類があり、果物をふんだんに使った鮮やかな見た目が特徴だ。

 近年は卵不使用のデコレーションケーキも開発。いずれも予約販売のみだが、同社の担当者は「昔に比べ需要がかなり高まっている印象」と話す。クリスマス時期のため、アレルギー対応商品の販売は27日から。

 坂の上の嬉しなるTEL079・229・2277、Miel焼菓子工房TEL079・233・5274、レーブドゥシェフTEL078・706・5080

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