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「石切唄」を歌い継ごうと活動する松下尚平さん=高砂市阿弥陀町魚橋
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「石切唄」を歌い継ごうと活動する松下尚平さん=高砂市阿弥陀町魚橋
松下石材店にある利吉さんの石像=高砂市阿弥陀町魚橋
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松下石材店にある利吉さんの石像=高砂市阿弥陀町魚橋

 兵庫県高砂市の名産、竜山石(たつやまいし)を加工する際に職人が歌った「石切唄(いしきりうた)」を受け継ごうと、地元のイベントなどで歌声を披露している男性がいる。明治創業の老舗、松下石材店(同市)専務の松下尚平さん(44)。職人の数が減り、唄は途絶える寸前だったが、約40年前に録音されたテープを見つけ、再び光を当てた。

 最盛期の昭和初期から中期にかけ、高砂には石材店と関連業者が約200軒あったという。職人たちがノミとつちの音を響かせながら口ずさんだのが石切唄だ。「節回しに動きを合わせ、気分よく、効率的に作業をしていたのでは」と松下さんは語る。

 だが、建築資材の需要は時代とともに変わり、石材店も職人も激減。石切唄を継承するのが困難になる中、約10年前、松下さんは曽祖父利吉(りきち)さんが生前に歌った録音テープを自宅で発見した。曲名は「播州石乃宝殿(いしのほうでん)石切唄」。「行こか参らんしょかよ 石乃宝殿さんへよ」「高砂よいとこじゃよ 一度はおじゃれよ 浮き石拝んで腰抜くなよ」-などと約5分間、吹き込まれていた。

 それまで石切唄をほとんど習ったことがなかった松下さん。「技術を受け継ぐだけではなく、高砂が誇る石の文化をもっと学び、伝えたい」と、歌詞を書き写し、テープを繰り返し聴いて節回しも覚えた。

 ここ数年、講演会や講座などの催しで石切唄を披露するようになった。「人前で歌うのは照れくさいけど、唄を通じて地域の人たちに何か感じてもらえたら」。高砂市教育委員会の協力で、利吉さんの歌声はデジタル音源化され、地元の「石の宝殿研究会」のホームページで公開されている。 (辰巳直之)

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