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兵庫県知事 井戸敏三氏
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兵庫県知事 井戸敏三氏
神戸市長 久元喜造氏
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神戸市長 久元喜造氏

 阪神・淡路大震災から17日で24年を迎えるのを前に、兵庫県の井戸敏三知事と神戸市の久元喜造市長が神戸新聞社のインタビューに応じた。井戸知事は南海トラフ巨大地震対策を重視する方針を示し、久元市長は「災害に強いまちづくり」に取り組む姿勢を強調した。

■兵庫県知事 井戸敏三氏/南海トラフ対策、確実に

 -残された課題は。

 「大きな課題は被災地の活性化。二つの意味で難しさがあった。一つは県や市町が抱える財政的な問題。東日本大震災の被災地と違い、阪神・淡路では国が復旧は支援してくれたが、復興については支援してくれなかった。その差がある」

 「もう一つが被災者の問題。企業、県民の両方が震災でそれまでの蓄積をなくしてしまった。そのため、その後の復興でも積極的に打って出られなくなり、結果として潜在的な活力を引き出しきれていない。ただ、三宮の市街地再開発や県庁周辺再整備のほか、大阪湾岸道路(阪神高速湾岸線)西伸部の工事着手など、ようやくまちが動き始めようとしており、将来には期待している」

 -震災関連県債(借金)が3600億円ある。

 「東日本の各自治体はほとんど復旧・復興費用を負担していないが、われわれは県だけで約2兆3千億円、市町も約2兆9千億円を負担している。これは震災関連の合計費用約16兆3千億のうち3割程度に当たる。県は1兆円を返してきたが、まだ3600億円ある。あと10年で大部分を返す予定だが、収支が足りない分を補う借金もあり、毎年約500億円を一般財源から捻出していくことになる。その分はほかの事業に充てられず、これからも緊縮財政は続けていかざるを得ない」

 -来年は25年の節目を迎える。

 「2019年度予算で、25年をどう迎えるかをしっかり議論していかないといけない。できれば南海トラフ巨大地震対策をアピールしたい。昨年のような高潮被害を防ぐための防潮堤の改良や、避難情報の実効性担保などハード・ソフトの両面から安全をきちっと確保していきたい」(聞き手・井関 徹、前川茂之)

■神戸市長 久元喜造氏/災害支援通じ経験継承

 -今も残る課題は。

 「市民が助け合い、神戸のまちはかなり早い段階で復興した。財政再建という試練も乗り越えた。被災者に生活資金として貸し付けた災害援護資金は、国に働き掛けて返済免除の幅が広がった。残る31億円についても昨年末、山本順三防災担当相に面談し、市の考え方を深く理解してもらった。立法措置を含めた対応をお願いし、今年は終局的な解決を図りたい」

 -再開発が進んだ新長田への対応は。

 「事業はほぼ完了したが、にぎわいをどう回復させるか。6月に県と市の合同庁舎が完成し、来庁者の多い税事務所が入る。周辺では飲食店など新たな店舗が増えている。にぎわい低下は新長田に限った課題ではないが、全力で取り組む」

 -借り上げ復興住宅の多くが入居期限を迎えている。

 「やむを得ない事情を抱えた人以外は、理解を求めて退去してもらう。退去を巡る訴訟では、全て市の判断が認められている。苦渋の決断をしながら移転した人がおり、行政の公平性からも方針を変えるつもりはない」

-災害が相次ぐ。

 「水道施設が被災しても12日間分の市民の生活用水が蓄えられる『大容量送水管』の整備や、浸水時に強制排水するポンプ場の整備など、震災後、とにかく災害に強いまちづくりを進めてきた。対策の効果もかなり出ている。災害の態様に応じた対策を的確かつ計画的に行っていく」

 -庁内での震災経験の継承は。

 「昨年4月時点で、56%の職員が震災を経験していない。経験のある先輩と組む市外の被災地支援や職員研修を通じ、若い世代の職員に継承していく」(聞き手・石沢菜々子、霍見真一郎)

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