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フィットネス運動「ロック ステディー ボクシング」で汗をかくパーキンソン病の男性=神戸市北区鈴蘭台北町4
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フィットネス運動「ロック ステディー ボクシング」で汗をかくパーキンソン病の男性=神戸市北区鈴蘭台北町4

 手足の震えが特徴的な神経難病のパーキンソン病患者を対象に、神戸市北区のリハビリ施設がボクシングの動きを取り入れたフィットネス運動の普及に取り組んでいる。米国発の運動で、運動機能を高めて震えを抑えることを目指す。施設の担当者は「患者が希望ある人生を過ごせるよう手伝いたい」と意気込む。(村上晃宏)

 運動は、パーキンソン病と診断された米国人男性が2006年に考案。手足の震えを「石のように固定したい」との思いを込めて「ロック(石) ステディー(固定) ボクシング」(RSB)と名付けた。米国にNPO法人を設立し、現在は米国713カ所、世界11カ国に広がっている。

 日本でいち早くRSBを取り入れたのは、神戸市北区鈴蘭台北町4の福祉事業所「ウィズザスマイル」。介護保険で利用できるリハビリ特化型のデイサービス事業を展開する。

 同事業所代表で、日米の理学療法士の資格を持つ坂井美穂さん(41)は、パーキンソン病の利用者の症状進行を見て「何かできることはないか」と模索し、RSBを知った。坂井さんや施設職員らは米国で視察後、公認コーチの資格を取り、昨年4月から同市北区と大阪・梅田で始めた。

 グローブを着用し、シャドーボクシングやサンドバッグ打ちなどをする。大きな声を出して拳を突き出し、左右のコンビネーションやフットワークも駆使する。体のひねりや腕の伸ばしが難しい人は椅子に座って腕を動かすなど、症状に合わせて体を動かす。

 坂井さんによると、ボクシングのような手と足の複雑な組み合わせ運動は、筋力やバランスの改善に役立つという。転んでもけがをしない受け身や、立ち上がり方の練習も取り入れている。坂井さんは「仲間と一緒に難病と立ち向かう雰囲気が参加者に良い影響を与える」と話す。

 8年前にパーキンソン病と診断された神戸市北区の男性(64)は、神戸大学医学部付属病院の担当医から紹介され、昨年4月からRSBを始めた。「大きな声を出して体を動かせばストレス発散につながる。肩の可動域も広がった気がする。同じ症状で悩む人にもぜひ試してほしい」と話す。

 また、坂井さんらはクラウドファンディングで資金を集め、今年4月にパーキンソン病との付き合い方や希望ある生き方を伝える本の出版も計画している。

     ◇

 神戸市北区は火曜午後5時半~7時、土曜午前10時半~正午、大阪・梅田は日曜午前11時~午後0時半。料金は個別相談。同事業所TEL080・4083・7358

【パーキンソン病】神経伝達物質「ドーパミン」を作る脳内の神経細胞が徐々に減って発症する難病。手足を動かしにくくなったり、震えが起きたりする。厚生労働省によると、2014年の国内の患者数は約16万人。ドーパミンを補う薬や脳に電極を埋めて刺激するなど症状を抑えることはできるが、根本的な治療法はない。京都大学が18年、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経細胞を作り、脳内に移植する治験を世界で初めて実施した。

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