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全国各地から集まった農作業アルバイトがハクサイを収穫する=南あわじ市八木養宜上
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全国各地から集まった農作業アルバイトがハクサイを収穫する=南あわじ市八木養宜上

 農産物の収穫時期に合わせ、全国の産地を渡り歩きながら生活する若者らがいる。農繁期が異なる産地が労働力を確保しようと連携。南あわじ市ではあわじ島農協(JAあわじ島)の関連会社が昨年から受け入れを始めた。1月からハクサイの収穫最盛期を迎え、全国から集まった男女16人が同市内で農作業に汗を流す。人手不足に悩む各地の農業を他地域の人々が支えている。(高田康夫)

 全国的に農業の担い手が不足する中、JAふらの(北海道)やJAにしうわ(愛媛県)などが、農作業アルバイトを「リレー方式」でつなぐ取り組みを始めた。JAあわじ島の関連会社「アグリアイランド」も昨年から各地のJAと連携している。

 愛媛県では12月末まで全国から約300人がミカン収穫に集まっており、そこでのチラシ配布などで次の渡り先として南あわじの魅力を発信し、1月上旬からのハクサイ収穫の労働力確保につなげる。集まった人々は市内の空き家を寮にして、収穫が終わる2月末ごろまで滞在する予定だ。

 農家から同社への収穫支援依頼は年々増加。業務を始めた2013年は、ハクサイの依頼は約100件だったが、今年は240件約40ヘクタール分を請け負った。依頼面積を制限しており、実際の支援要望はもっと多い。全国から集まったアルバイトにベトナム人技能実習生や社員を加え60~70人が毎日畑に出て、やっと収穫できている状況という。

 同市八木養宜上(ようぎかみ)の畑約200アールでハクサイを栽培する村上匡男(ただお)さん(76)は一緒に農作業をしていた妻を亡くした。植え付けは近所の人に手伝ってもらうが収穫は1人ではできず、同社に毎年依頼するように。「支援がないと農家を続けていけないので助かった」と話す。

 課題はどれだけアルバイトのリピーターを増やせるかだ。同社担当者は「来てくれなくなれば南あわじのハクサイは消えてしまう」と危惧する。同様の取り組みを行う愛媛県などの産地では、行政がアルバイトの寄宿舎を整備するなど協力。「産地を守るための受け入れ体制が必要という認識を行政にも共有してほしい」と求める。

■脱サラ、自分探し 経歴や年齢さまざま

 愛媛のミカン、北海道のサケやミニトマト、京都の茶、沖縄のサトウキビ…。全国を渡り歩き、日本の1次産業を支える人たちの経歴や年齢はさまざまだ。南あわじ市で作業に従事する人たちに聞いた。

 「作業はきついが太陽の下で仕事ができて楽しい」。長野県諏訪市出身の女性(17)は競馬の騎手を目指して入った学校を辞め、バイクで日本一周を目指す。各地で農作業などのアルバイトをし、将来を考えるそうだ。淡路島の後は九州へ向かう。

 京都市出身の男性(52)は29年間勤めた会社を辞め、4年前から各地を渡り歩く。「人生一度きり。悔いのないように楽しみたい」。農業以外にも北海道のキャンプ場や長野県の山小屋などで働く。「いい場所があれば、そこを拠点に自給自足の生活をしていければ。農作業はそのための知識も習得できる」

 鹿児島市出身の男性(28)は祖父母が農業で苦労してきたことを親から聞き「自分は農業をしないと思っていた」。ところが約5年前、豪州でワーキングホリデーを経験し考え方が変わり、各地を転々とする。「いずれ地元に帰るか、良い場所を見つけて定住するか」と内倉さん。初めて訪れた淡路島は「景色も良いし、海も街も近くて良いところ」と話す。

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