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「子どもに願うことと、社会に願うことは同じやと思う」と話す玉木幸則さん=西宮市染殿町(撮影・中西大二)
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「子どもに願うことと、社会に願うことは同じやと思う」と話す玉木幸則さん=西宮市染殿町(撮影・中西大二)
長男が3カ月の時、同じ布団で添い寝する玉木幸則さんの写真。「最初は30秒抱っこするのが精いっぱいだった」と振り返る
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長男が3カ月の時、同じ布団で添い寝する玉木幸則さんの写真。「最初は30秒抱っこするのが精いっぱいだった」と振り返る

 脳性まひで手足や言葉に不自由がある中、障害者の自立支援に長年携わってきた玉木幸則さん(50)=兵庫県西宮市=は、NHK・Eテレの福祉番組「バリバラ」でコメンテーターを務めています。私生活では息子(21)と娘(17)の父。子育ての苦労やモットーを聞きました。

 -幼い時の子育ては。

 「妻はケアマネジャーで、共働き。保育園へのお迎えは僕の担当でした。でも遊びたい盛りの子どもたちは家に帰ろうとせず手こずりました。手を引いて帰ることができず『もう帰らへん?』と時間をかけて説得しました。家事は妻がやってくれましたが、妻の帰りが遅い時はヘルパーに来てもらったこともあります」

 -印象に残る出来事は。

 「2人とも3歳くらいになった時、かかとを上げた僕の歩き方をまねるようになって。親のまねをするって健全な発達。それを見て面白くなりました。3人で同じ歩き方をして買い物をしたこともあります。障害について面と向かって話すことはあまりありませんが、子どもらは知識としてではなく、親と子の関係の中で自然と理解したようでした」

 -不安なことはありましたか。

 「僕のせいで子どもが学校でいじめられたらどうしようと悩みました。息子が年長の時、『保育園に行くのが嫌や』と言いだして。理由は『みんながお父ちゃんのことをフラフラマンって言うねん』と。『ウルトラマンもマンがつくやろ。ひょっとしてお父ちゃんも格好ええんとちゃうん』。そう息子に伝えると、納得した様子でそれ以上言わなくなりました。僕も子どもとともに育ってきたような気持ちです」

 -大切にしてきたことは。

 「息子が小さい頃、いらだちを抑えられず1回だけ軽くたたき、反省しました。それからは、悪さをした時には、向き合って話をするようになりましたね。友達が買ったばかりのハムスターが入ったかごを娘が振り回して死なせてしまった時には、玄関に立たせて叱った。命の大切さは一番伝えたかったことです」

 -どんな人になってほしい?

 「息子は同じ福祉の道を目指していて、娘は感受性が強い僕に似た性格。泣きたい時は泣き、笑いたい時は笑えばいい。つらいこともいっぱいあるけど、自分一人で抱えずに、いろんな人とつながって生き抜いてほしい」

 -子育て中の人にメッセージを。

 「親だからと肩に力を入れないで。できることが限られている僕でも、子どもは『おやじ』として見てくれる。精いっぱいやって無理なことは、格好をつけずに『できひんわ。ごめんな』『ありがとう』でいいと思います」(聞き手・貝原加奈)

▽たまき・ゆきのり 1968年、姫路市生まれ。日本福祉大学卒。NPO法人「メインストリーム協会」(西宮市)を経て2012年から現職。相談支援専門員と社会福祉士の資格を持ち、障害者支援業務に携わる。

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