神戸市の労働組合のヤミ専従問題で、市が関係職員ら189人の処分を発表したことを受け、久元喜造市長が7日、神戸新聞の取材に応じた。主なやりとりは次の通り。
(若林幹夫、霍見真一郎、撮影・大山伸一郎、後藤亮平)
-ヤミ専従の期間や関係者がここまで広がると思っていたか。
「分からなかった。第三者委員会にはそれを解明してもらった。自分は知りうる立場になかったが、変えようとしてこなかった組織風土があった。責任はトップが取らないといけない」
-減給30%(3カ月)とした理由は。
「過去の処分の中で一番厳しい処分を申し入れた。全額でもよかった。(職員の処分も含め)軽いか重いかの意見は甘んじて受けたい。明らかになった背景を受け止め、この問題に終止符を打ちたい」
-退職金過払いは大部分が未返還だ。
「粘り強く求める。法的に返還義務があるかどうかは難しい問題なので、弁護士の意見を聞きながら最終的な対応を決めたい」
-ヤミ専従は当局の加担が大きい。閉鎖的な組織風土が要因なのか。
「続いてきたのは違和感がなかったから。世間の常識と大きくずれている。外の世界に対して閉ざされてきたというのが大きい。前例踏襲の風潮で、違反に携わった職員は従来通り処理していたのだろう」
-市長選で支援を受けた組合が問題を抱えていた。
「支援を受けたからといって違法行為を見逃すという感覚はありえない」
-(辞職して信を問う)出直し選挙は。
「全く考えていない」
