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作業場で酒樽を作る職人=神戸市灘区、たるや竹十
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作業場で酒樽を作る職人=神戸市灘区、たるや竹十

 国の文化審議会(佐藤信会長)は8日、江戸時代から灘五郷で受け継がれてきた竹と杉板で日本酒の酒樽を作る木工技術「灘の酒樽製作技術」を、記録作成などで保護するべきとする無形の民俗文化財(国選択無形民俗文化財)に指定するよう、文部科学相に答申した。同文化財は県内では8件目となる。

 酒樽は、大量醸造した日本酒を大坂(現大阪)から江戸に出荷するために用いられ、輸送船は樽廻船と呼ばれた。材料には奈良県の吉野杉を用いており、ほのかに杉の香りが移り、まろやかになった酒は「下り酒」と呼ばれ、江戸で人気を博したが、酒樽はガラスびんの普及で徐々に生産が減っていったという。

 製造は手作業で、吉野杉を加工した板を組み合わせて樽の形にし、真竹を縦に細く割って編んだタガで締める。接着剤やくぎを使わず、職人が熟練の技術で板の接合面をかんなで削って組み合わせ、一滴も漏れない樽が出来上がる。

 技術伝承のため、老舗の「たるや竹十」(神戸市灘区)と「菊正宗酒造」(同市東灘区)で保存会を結成。3人の職人が技術を受け継いでいる菊正宗酒造では、酒樽作りを見学できる「樽酒マイスターファクトリー」を2017年に開設した。同社取締役生産本部長の田中伸哉さん(60)は「責任を持って次世代に伝えていく。樽酒の香り高い風味をぜひ味わってほしい」としている。(井上 駿)

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