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若宮温泉を経営していた石川雄次さん。台風21号で壊れた天窓はブルーシートで覆い、修理することなく閉店した=尼崎市大物町2
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若宮温泉を経営していた石川雄次さん。台風21号で壊れた天窓はブルーシートで覆い、修理することなく閉店した=尼崎市大物町2
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 兵庫県内の銭湯が激減している。ピークだった1967(昭和42)年の985軒から、現在営業するのは1月末時点で100軒とほぼ10分の1にまで減った。阪神・淡路大震災で古い集合住宅が被災し、風呂付きのマンションなどに建て替えられ、利用客も減っている。阪神間では、昨年の度重なる台風の襲来で建物が損壊し、廃業も相次ぐ。昔ながらの風情をたたえる銭湯が苦境に立っている。(中川 恵)

 県公衆浴場業生活衛生同業組合によると、震災による廃業も多かった。94年7月に464軒あった銭湯は、翌95年7月には347軒に減り、震災を挟む1年間で117軒が姿を消した。震災後は、風呂がある建物が増加。集客力があるスーパー銭湯も登場し、銭湯の集客に影響した。

 阪神間では昨年、特に台風21号の暴風で被害を受けた兵庫県尼崎市で閉店を決めた銭湯も。同市大物町2の若宮温泉は浴室の天窓が飛ばされ、風呂釜も古くなったため、約50年続いた銭湯の廃業を決めた。

 90年近く続いた桜木温泉(同市東桜木町)も同様に浴室の天窓が吹き飛ばされた。ブルーシートで天窓を覆って営業を続けたが、建物とボイラー設備の老朽化もあり、昨年12月に閉店した。同組合によると、経営者の高齢化もあって市内では昨年9月以降、4軒が廃業したという。

 桜木温泉の3代目山本智久さん(46)は「修理費に見合う収入が見込めない。生まれた時から風呂屋で、当たり前の生活がなくなるのは寂しい」と肩を落とす。

 阪神・淡路大震災の発生後も昨年の台風21号被害でも、断水が続く中、銭湯には自宅で風呂を使えない人が訪れた。こうした銭湯の役割も踏まえ、神戸市は市浴場組合連合会と協定を結び、スタンプラリーや親子割引券のサービスなどに取り組む。

 全国的にも銭湯の数は減り、全国浴場組合(東京)によると、ピーク時の68年には約1万8千軒あったが、昨年4月時点では約2400軒と7分の1に落ち込んでいる。

 県公衆浴場業生活衛生同業組合の月山昇商理事長(73)は「放っておくと客離れはますます進む。高齢化や後継者不足もあるが、銭湯が客のニーズをくんで魅力ある施設に変わらなければならない」と話す。

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