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小沢誠一教授
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小沢誠一教授

 後を絶たない振り込め詐欺などの被害を防ごうと、神戸大などの研究グループは複数の金融機関と連携し、事件性が疑われる不自然な出入金や送金を自動的に検知するシステムの実証実験に乗り出す。各機関が個別に収集、解析した関連データを統合し、人工知能(AI)による学習で精度を高める。暗号化したデータを使用するため、顧客のプライバシー情報など機密事項を保護した上で連携できるのも特長という。(田中陽一)

 神戸大のほか、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と、リスク検知に関するビッグデータ解析を手掛けるエルテス(東京)が共同で研究、開発に取り組む。実験は2021年度末までを予定し、参加金融機関を募集している。

 振り込め詐欺の被害は全国的に高止まりし、警察庁などによると、17年には約1万8千件、380億円の被害が確認された。兵庫県内では751件、13億7千万円だった。

 研究グループによると、取引明細や口座情報のデータ解析から不正を検知している銀行もあるが、個々の金融機関では被害件数が限られ、精度も不十分という。データを持ち寄れば精度は高まるが、プライバシー情報のやりとりが壁となり、実現しなかった。

 そこで活用したのが暗号化の技術だ。まずは各金融機関にAIを搭載した共通の検知モデルを導入。学習に使う情報は暗号化して中央サーバーに集約し、さらなる学習で高精度な検知モデルへと更新する。各機関は更新結果をダウンロードし、それぞれに与えられた「鍵」で暗号を解読して利用する。この仕組みにより、複数の機関をまたぐ情報共有と、機密保持の両立に道筋をつけた。

 開発に携わる神戸大数理・データサイエンスセンターの小沢誠一教授によると、モデルの更新作業によって、次々と変化する詐欺の手口にも「迅速な対応が期待できる」という。

 実証実験への参加は五つ程度の金融機関を想定する。費用はかからない。希望する金融機関はメール(crest‐ppdm‐info@ml.nict.go.jp)で連絡する。神戸大数理・データサイエンスセンターTEL078・803・6466

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