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 兵庫県は2019年度、重症心身障害者らが暮らすグループホームや通所・訪問事業所への助成制度を新たに設けるほか、リハビリテーション拠点を整備する。早産児や低体重児、病気のある新生児らは救命された後も、自宅療養で人工呼吸やたんの吸引が常時必要になるケースがほとんど。こうした「医療的ケア児」と呼ばれる子どもは、移動や食事などで大きなハンディと向き合って成長する。社会との接点を確保し、看護する家族の負担も和らげるため、家族が亡くなった後も含む居場所づくりと生活支援に取り組む。(佐藤健介)

 県が整備を促すグループホームは「医療支援型」と銘打ち、看護師が常駐するのが特徴。運営者に対し、ベッドからの移動をサポートする介護リフトや非常用自家発電機の費用について上限付きで半額を補助するほか、看護師の配置体制に応じた助成も用意する。

 保育士や介護士らの指導で識字や計算、体の動きを訓練する事業所を増やすため、未設置市町での新設費を助成。民間運営者に年間利用実績などに基づいて補助金を出す。家から通う「重症心身障害児通所支援事業所」と、外出が難しい場合に家でサービスを受ける「居宅訪問型児童発達支援事業所」が対象となる。

 重症心身障害の要因として最も多いのが脳性まひで、筋肉の過剰な緊張などによって肢体が不自由になるリスクがある。幼児期だけでなく、成人期もリハビリが必要だが、年齢を問わず受け入れる医療機関は県内5カ所にとどまり、人口規模の大きい阪神地域にはない。そこで、尼崎だいもつ病院(尼崎市)の空きスペースに全世代対応のリハビリ拠点となる県立診療所を開設。19年度は相談活動を行い、20年度から理学療法士によるリハビリ治療を始める。

■医療的ケア児年々増加■

 人工呼吸器を装着し、栄養を胃ろうで体内に送り、たんを機械で吸い取り、管で排尿させる。そうした医療行為を日常的に要する子ども、いわゆる「医療的ケア児」は年々増えている。

 医学の進歩で出産時の救命率が向上する一方、残った障害や病気とともに生活するケースが多くなっているからだ。厚生労働省の推計によると、全国で1万8千人と最近10年間でほぼ倍になり、兵庫県内でも800人以上いるとされる。

 「ケアができる人材がいない」「事故が起きても責任を取れない」との理由で、保育所や学校園の受け入れは進まず、日中を過ごす場が不足。看護を24時間担う家族は疲弊にあえぐ。

 県予算では、読み書きや基本動作を教える通所・自宅訪問事業所への助成で新設を促進。リハビリ拠点は、肢体不自由者の加齢とともに診療報酬が少なくなり、施設によっては施術しないという課題を受けた対応。

 医療型グループホーム整備・運営費を補助するのは、既存の療養所には重症者が長く入るため、空きが少ないことが背景にある。

 ケア児が成人し、家族が年老いても、地域で安心して暮らせる環境づくりが急務だ。(佐藤健介)

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