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集団移転後の各地区の復興の歩みを振り返る橋本大樹さん=宮城県山元町山寺、山元復興ステーション
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集団移転後の各地区の復興の歩みを振り返る橋本大樹さん=宮城県山元町山寺、山元復興ステーション

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県山元町で6年以上にわたり、神戸市西区出身の橋本大樹さん(36)が住民主体の復興まちづくりを支える活動を続けている。自治会の設立から行政とのパイプ役まで幅広い役割で住民と向き合い、震災で一度は壊れたコミュニティーが徐々に再生するさまを見てきた。それでも「まちづくりはまだ道半ば。基礎を根付かせるまで、このまちで力を尽くす」と誓う。

 山元町は津波で600人以上が亡くなった。同町は被災した沿岸の集落を、内陸に整備した3地区に集団移転する計画を進めた。住民らがまちづくりを話し合う場として「復興まちづくり協議会」を設立。その事務局で、橋本さんが勤務する「山元復興ステーション」が住民支援を担ってきた。同ステーションは現在、NPO法人神戸まちづくり研究所が町に運営を委託されている。

 12歳で阪神・淡路大震災を経験した橋本さん。神戸芸術工科大や同大院で学び、兵庫県のアドバイザーなどを経て、まちづくりコンサルタント会社に勤めていた時に東日本大震災が発生した。宮城大などの依頼を受けて一念発起し、2013年2月に拠点を移した。

 住民らが復興まちづくりについて意見を交わす場は当初、集団移転対象でない周辺住民が声高に主張したり、内陸部の新旧住民が対立したりと、想定外の連続だった。

 一方で、住民同士をつなぐイベントを企画したり、各世帯をくまなく回ったりする中で手応えも得た。「小学生が4人いるのにバス路線がない」との悩みを聞き、役場の担当部署との橋渡しなどを務めた結果、住民と町の会合でバスルート拡充が決定。「形になると信用が変わる。本音も出てきた」と振り返る。自治会ができた地区ではさらに細分化した「班づくり」を支援するなど実績を積んだ。

 地元の女性(81)は「法律や報告書の作り方など、私たちができないことを数多く教えてもらった」と感謝の思いを示す。橋本さんは「まちづくりイコール行政への要望ではない。住民が自分たちで課題を解決するための支援が重要」と話す。(竹本拓也)

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