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津波で被害を受けた閖上地区の現状を見て回る兵庫のボランティアら=12日午後、宮城県名取市閖上地区
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津波で被害を受けた閖上地区の現状を見て回る兵庫のボランティアら=12日午後、宮城県名取市閖上地区
まちの再建が進む閖上地区=12日午後、宮城県名取市閖上地区
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まちの再建が進む閖上地区=12日午後、宮城県名取市閖上地区

 東日本大震災の被災地支援を続ける兵庫県のボランティアが12日、津波で壊滅的な被害が出た宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区を訪れ、復興の現状を見て回った。あの日から8年。5月にようやく「まちびらき」を迎える港町では施設整備が急ピッチで進むが、定住者は震災前に届かず、コミュニティーの再生はこれからが本番。「復興を手助けしてほしい」と望む住民に、阪神・淡路大震災を経験したボランティアらは一層の支援を誓う。(金 旻革)

 兵庫のボランティアは、閖上地区の住民が暮らした同市の愛島(めでしま)東部仮設住宅で、6年前から追悼行事の開催支援に取り組む。今年も11日から同市に滞在し、この日のまち歩きには約30人が参加した。

 震災前は約5700人が暮らした閖上地区。約750人が津波で犠牲になり、住宅や商店が軒並み被害を受けた。復興計画の策定では土地のかさ上げを巡って住民の合意形成に時間がかかり、地区には長い間更地が広がっていた。

 今はかさ上げ工事により住宅地が3~5メートル高くなり、昨年には災害公営住宅全463戸の建設も完了。来月下旬には、名取川に沿って飲食店など27店舗が軒を連ねる商店街「かわまちてらす閖上」がオープン予定だ。公民館も完成する。

 「住民同士がふれ合う場所ができるのは何よりもうれしい」。まち歩きの案内役を担った地元の荒川裕一さん(56)は頬を緩める。家は津波で流されたが、閖上で自宅を再建した。「人は一人で何もできないことを震災で痛感したが、支援を受け人の温かさを知った。人のつながりは何よりも大切」とかみしめる。

 今月9日には同地区で震災後初めての町内会「閖上中央町内会」が設立された。まちの復興は着実に進んでいるが、定住者は約千人で市が計画で見込む2千人の半分にとどまる。

 同町内会の長沼俊幸会長(56)は「復興したから大丈夫という雰囲気が強まる恐れがある」と危惧する。街並みや建物は整ってきたが、コミュニティーづくりは始まったばかり。住民が顔を合わせる機会を増やすことが欠かせないが、「住民だけでは何もかもできない」と感じる。「兵庫とのつながりは必要。これからも手伝ってもらいたい」

 東日本の発災当初からボランティアを続ける明石市の元山充さん(70)は「阪神・淡路では全国からの支援に助けられた。被災地同士だからこそ思いを共有し、助け合っていきたい」と継続的な支援を心に決める。

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