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西日本豪雨の被災地を走行するJA兵庫西の移動店舗車「にっしぃ号」=2018年8月、岡山県倉敷市真備町地区(JA岡山西提供)
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西日本豪雨の被災地を走行するJA兵庫西の移動店舗車「にっしぃ号」=2018年8月、岡山県倉敷市真備町地区(JA岡山西提供)

 金融機関が津波被害に遭い、被災者が生活に必要な現金を引き出せなくなった東日本大震災の経験から、被災地の農協や地銀などが、金融窓口などを搭載した移動店舗車の導入を進めている。兵庫県内でもJA兵庫西(姫路市)や、みなと銀行(神戸市中央区)がいち早く6年前に取り入れた。昨夏の西日本豪雨では、JA兵庫西が岡山県の被災地に派遣するなど、災害時の存在感が高まっている。(井沢泰斗)

 2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東北地方で多くの金融機関の支店が津波で流され、被災地の金融業務がストップした。宮城県内が管轄エリアの仙台銀行(仙台市)も、石巻市や南三陸町などの5店舗が津波で全壊。震災翌日から、印鑑や通帳がなくても他支店で預金が引き出せる緊急措置を取ったが、車も流された被災者は他地域まで移動する手段がなかった。

 そこで同行は翌12年、金融窓口と現金自動預払機(ATM)を搭載した移動店舗車「どこでも窓口」を導入し、石巻市や南三陸町など県内3カ所を巡回した。現在も、再建できていない支店跡周辺や、統廃合で店舗がなくなった地域で運行を続けている。

 同行経営企画課の担当者は「店舗の復旧が進まない中、何とかして顧客の不便を補う必要があった。被災状況にもよるが、災害時に移動店舗車があれば機動的な対応ができる」と語る。東北地方では他にも複数の地銀や農協が移動店舗車を導入しているという。

 兵庫県内でも、JA兵庫西とみなと銀行が13年に導入した。いずれも平時は店舗網の補完が目的で、JA兵庫西は窓口職員を乗せた5台を毎日運行し、出入金や記帳、公共料金の収納などの対応に当たっている。

 また昨夏の西日本豪雨では、JA兵庫西がJA岡山西(岡山県倉敷市)の要請を受け、2支店が水没した同市の真備(まび)町地区に移動店舗車1台を派遣した。25日間営業し、延べ約470人が利用したという。

 JA岡山西信用部は「岡山県内には移動店舗車を持つ農協がなく、本当に助かった」と振り返る。JA兵庫西は「うちは移動店舗車の保有台数が他の農協組織よりも多い。今後も依頼があれば派遣したい」としている。

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