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松下幸之助氏(左から6人目)を囲む草創期の松下政経塾生たち=同塾提供
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松下幸之助氏(左から6人目)を囲む草創期の松下政経塾生たち=同塾提供
大串正樹衆院議員
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大串正樹衆院議員
市村浩一郎元衆院議員
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市村浩一郎元衆院議員
野田佳彦前首相
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野田佳彦前首相

 平成時代、民間や政党などがつくった「政治塾」が国会や地方議会などへ多くの人材を送り込んだ。さきがけとなったのは、松下政経塾。特に、政治家を志しながら「地盤、看板(知名度)、カバン(資金)」を持たない人を後押しする役割を担ってきた。

 松下政経塾(神奈川県茅ヶ崎市)は、現パナソニック創業者の故松下幸之助氏が1980年に開塾した。政治家、経営者ら各分野で活躍できる「未来のリーダー」を育成するのが狙い。在塾中は、活動資金を提供され、全寮制で寝食を共にする。塾生はそれぞれ「国家百年の大計をつくり、実践者となる」ことを目指す。これまでに36期生までの計279人が卒塾した。

 17期生だった大串正樹衆院議員(兵庫6区、自民)は、民間企業を辞めて門をたたいた。「一般の人には政治の世界が閉鎖的に映る。世襲や官僚出身の議員も多い。外から政治の道を切り開く選択肢は少なかった」と指摘。「政経塾は新たに政治家を志す人間にとっては魅力的な存在だった」と振り返る。

 初めて選挙に立候補したのは2012年。「政経塾出身のブランド力は薄れていたが、それでも有権者から『しっかり勉強している人』と好印象を持たれることが多かった」と話す。

 出身者の進路のうち、4割を占めるのが政界。無所属の野田佳彦衆院議員(1期生)は、出身者で初めて首相となった。「同じ釜の飯を食った」同期には、自民党の逢沢一郎衆院議員や公明党の吉田謙治・神戸市議がいる。自民の高市早苗衆院議員(5期生)、国民民主党の前原誠司衆院議員(8期生)、立憲民主党の福山哲郎参院議員(11期生)ら、出身者は与野党にまたがる。

 大串議員は「日本新党ブームの際、躍進を支えた政経塾出身者に『新鮮な政治家』とのイメージが定着した。一方で(前原代表時代の)民主党の偽メール事件では『目立ちたがるが中身がない』と批判されたこともあった」と指摘。それでも「今でも人材発掘の良いシステムであることに変わりはない」という。

 「世襲や官僚出身でない人にも、政治家になれる道をつくった意義は大きい」と力を込めるのは、政経塾出身の市村浩一郎元衆院議員(日本維新の会)。大学卒業の直後、9期生として入塾。大串議員とは同門対決で兵庫6区の議席を争った。市村元議員は「在塾中は徒手空拳で街頭に立って活動した。選挙に出ることに限らず、人間とは何かを学ぶ場だった」と振り返る。

 平成後半になると、各政党などが党首の高い人気を背景に、相次いで自前の政治塾を立ち上げた。

 12年、当時の橋下徹大阪市長が、次期衆院選の候補者発掘を目的に「維新政治塾」を開設。2千人を集め脚光を浴びた。16年には、小池百合子東京都知事が設立した「希望の塾」に全国から約4800人の応募があった。

 また昨年7月、小泉純一郎元首相が、東京都内で開かれた小沢一郎・自由党共同代表主宰の政治塾で講演。長年、政敵として対峙してきた2人が、持論の脱原発で共闘したことが話題となった。

 兵庫県内でも自民党県連が政治塾「ひょうご政治大学院」を展開。13年度から計3回開き、会社員や地方議員らが学んできた。今秋以降に4回目の開講を目指している。(段 貴則)

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