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会見で報告書の内容を説明する第三者委員会のメンバー=18日午後、尼崎市市政情報センター(撮影・風斗雅博)
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会見で報告書の内容を説明する第三者委員会のメンバー=18日午後、尼崎市市政情報センター(撮影・風斗雅博)

 2017年12月、兵庫県の尼崎市立中学校2年の女子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、同市教育委員会が設置した第三者委員会(会長=根津隆男・神戸松蔭女子学院大教授)は18日、クラスや部活動で女子生徒に対するいじめがあったと認め、「いじめは生徒の自死に影響を及ぼした」とする調査結果を発表した。さらに、教員が誤解をもとに激しく一方的に叱責したことが生徒を追い込んだなどと学校の不適切な対応を批判し、「複合的な要因が絡み合って自死した」と結論づけた。

 生徒は17年12月20日、自宅で自殺を図り、亡くなった。生徒は「学校がしんどいです。もう無理です。ゴメンなさい。たえられませんでした」などと書いたメモを残していた。尼崎市教委はいじめが原因の可能性があるとして昨年5月、弁護士や医師、学識経験者らでつくる第三者委員会(委員9人)を設置。生徒や教員らに聞き取り調査などを行った。

 報告書概要や会見によると、生徒は少なくとも17年10月ごろから、クラス内のグループから「きもい」「うざい」などの悪口を言われるようになった。11月にはクラスの状況を問うアンケートの「友達に嫌なことをされたり言われたりする」という設問に、生徒は「すごく当てはまる」と回答していた。第三者委は「生徒のSOSだったと思われるが、教員は拾い上げられず、対処を怠った」と指摘した。さらに、グループからの悪口は「死ね」などと攻撃的になったと認めた。

 また、生徒は同年11~12月、所属するテニス部でも悪口を言われていたという。さらに亡くなる直前には、部活内でトラブルが発生し、それをきっかけに生徒は、テニス部とクラスの両方の生徒から、スマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」で悪口を書きこまれるなどした。

 その頃、教員らはテニス部でのトラブルを口外しないよう、関係する生徒に指導。教員の一人は「(亡くなった生徒が)トラブルを言いふらしている」と誤解し、事実確認もしないまま、生徒を激しく叱責したといい、生徒はその当日、自宅で自殺した。

 第三者委の委員松田昌明弁護士は会見で「クラス、部活のいじめ、教員らの不適切な対応があった。生徒は相当な精神的苦痛と孤立を感じる一方、教員へのSOSは受け止められず、誤解されたまま理不尽な叱責をされた。学校そのものに絶望したと判断し、自死をとった」と説明した。

■報告書の骨子

・クラスの生徒らから悪口を言われ、より攻撃的で悪意のあるいじめにエスカレートした

・ソフトテニス部の生徒は集団で悪口を言い、LINE上でも批判し、いじめに当たる

・亡くなった生徒はアンケートなどで何度もSOSを出したが、教諭は耳を傾けなかった

・教諭の一人が誤解のもと、生徒を激しく一方的に叱責した

・クラスと部活動のいじめで精神的苦痛と孤立を感じる中、生徒は教諭から叱責され、学校そのものに絶望した。複合的な要因が絡み合って自死した

【いじめ防止対策推進法に基づく第三者委員会】 2011年、大津市で中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題を受け、同法が13年に施行された。子どもの生命や心身、財産に関わることなどを「重大事態」と規定し、教育委員会や学校に事実関係の調査や再発防止の提言を義務付けた。強制的な調査権限は与えられず、報告や提言に法的な拘束力はない。弁護士や学識経験者、心理、福祉の専門家らで構成される。

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