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「彩花桜」の周りに集まったかつての同級生やその保護者、教諭ら=23日午後、神戸市須磨区竜が台6(撮影・吉田敦史)
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「彩花桜」の周りに集まったかつての同級生やその保護者、教諭ら=23日午後、神戸市須磨区竜が台6(撮影・吉田敦史)
桜のそばに新しく設置されたプレート
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桜のそばに新しく設置されたプレート
山下彩花ちゃん
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山下彩花ちゃん

 1997年に神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件で、山下彩花ちゃん=当時(10)=が亡くなってから23日で22年。命日に合わせ、母校の竜が台小学校(同区竜が台6)にある1本の桜の周りに、かつての同級生や教諭ら約40人が集った。通称「彩花桜」。彩花ちゃんを思って16年前に植樹され、今年も多数のつぼみを付けたが、木製のプレートが傷んでいたため、この日、丈夫なアルミ製に付け替えられた。父の賢治さん(70)は「彩花がこの世に存在していたことを忘れないで」と語った。(津田和納)

 桜は2003年、同級生の保護者らの提案で同校の正門そばに植えられ、プレートには、彩花ちゃんの母京子さん=17年に61歳で死去=が思いを込めた一文が記された。「ずっとそばにいるよ 姿は見えなくても… 彩花」。3代目となる新プレートにはこのメッセージに加え、彩花ちゃんが生前描いたスニーカーの絵も刻まれた。

 「久しぶり」「子ども、大きくなったなあ」。この日集まった同級生の中には、子ども連れの姿も。彩花ちゃんが生きていたら32歳。桜の周りを元気に駆け回る子どもたちに目を細めながら、賢治さんがつぶやいた。「彩花も外遊びが大好きやった。きっと幸せな家庭を築いてたやろうな」

 「彩花ちゃんがいないことに、今でも実感が湧かない時がある。この桜を見ながら、これからも忘れずにいたい」と同級生だった西川弥花(みか)さん(32)。同級生やその子どもたちで1冊のノートを回し、「空から見守っていてね」「頑張って生きる」と、それぞれ彩花ちゃんを思いながら言葉をつづった。

 「桜が植樹され、この場所にあることに大きな意味がある」と賢治さん。「最初は細かったが、今は幹も太い。命の力強さを感じる」「たくさんの花を付けて、新入生を温かく迎える。その時、プレートを見て彩花のことを思ってくれたら」。約5メートルの高さに成長した木を見上げながらそう語り、プレートの支柱の根元にそっと土をかけた。

【神戸・連続児童殺傷事件】神戸市須磨区で1997年2~5月に小学生5人が襲われ、小学4年の山下彩花ちゃん=当時(10)=と小学6年の土師淳君=同(11)=が死亡した。兵庫県警は同年6月、殺人などの容疑で中学3年の少年=当時(14)=を逮捕した。少年は関東医療少年院に収容され、2005年に退院。15年、遺族や被害者に断りなく手記を出版し批判の声が上がった。

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