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夕刊の「令和」を見て笑みがこぼれる森岡令和さん(右)と妻央子さん=尼崎市
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夕刊の「令和」を見て笑みがこぼれる森岡令和さん(右)と妻央子さん=尼崎市
表彰状の名前を指さす仲西令和さん=明石市
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表彰状の名前を指さす仲西令和さん=明石市
自筆の署名を掲げる森岡令和さん=尼崎市
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自筆の署名を掲げる森岡令和さん=尼崎市

 「かなわんなあ」「喜んでいいのかどうなのか」。1日に発表された新元号「令和」。同じ漢字の名前を持つ兵庫県内の2人は、戸惑いをにじませつつ、どこか誇らしげだった。

 「あんたの名前が元号になったで」。尼崎市の森岡令和(のりやす)さん(78)は、父の月命日に合わせた墓参りから帰宅中、故郷の友人から電話で伝えられた。

 もともと新元号の発表に興味はなかった。「どないも何もないわ」と家に戻ると、知人からの「おめでとう」や取材依頼の電話がひっきりなしにかかってくる。

 「仕事しとったら得したやろうけど、もう年金生活者やし」「元号に当たるくらいなら、宝くじに当たった方がいいですわ」。次々に訪ねてくるテレビ局のインタビューに、香川県出身の元銀行マンは、どこか人ごとのように淡々と繰り返した。

 名前の由来を聞かれても、首をかしげて困り顔。「いつも間違えられる」という難しい読み方も含め、命名者が祖父ということ以外は分からないそうだ。

 それでも、端々で笑顔をのぞかせる。森岡さんの持論では、名を残す人は「善人か悪人かノーベル賞受賞者」のいずれかだそう。「どれにも当てはまらんのに、日本国がつぶれん限り、私の名前が残るいうんは、やっぱり光栄なことなんでしょうなあ」

 やはり難読名の妻央子さん(72)が病院から帰ってきた。カメラに囲まれる夫を見て、吹き出しそうな表情で冷やかす。「えらい有名人になってもうたなあ。身分証持っとったら、どこでも割引してもらえるんちゃう」

 森岡さんは「えらいこっちゃ」と照れくさそうに笑った。

     ■

 「なんで!? わしの名前やないか!!」。明石市の自室でテレビ中継を見ていた仲西令和さん(80)は、心の中で何度も叫んだ。妻良子さん(80)も「まさか」と絶句。その直後から親類や友人からの「祝電」が鳴りやまず、2人は「食事を取る間もない。かなんなあ」と苦笑する。

 令和と書いて「よしかず」と読ませる。地元の助産師から授かったが、肝心の由来は助産師からも両親からも語られることはなかった。「今になってみれば、ちゃんと聞いておけばよかった」と残念そう。

 三菱重工業の所長として約30年間全国や海外を転々とし、15年ほど前に退職。地区の寺総代や自治会活動で多くの人と関わってきたが、名前を正しく呼ばれることはめったにないとか。これまで最も多かった誤読は「れいわ」で、仲西さんは「これからさらに間違えられそう」と笑う。

 3日に81歳の誕生日を迎える仲西さん。「けったいな名前」と思っていた2文字は、一瞬にして全国民が知るところとなった。「新しい時代は平穏無事が一番。みんなが生活しやすい時代であってほしい」と願いを込めた。(小川 晶、竹本拓也)

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