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IP電話を悪用した詐欺への注意を呼び掛けるチラシ=神戸市中央区下山手通5
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IP電話を悪用した詐欺への注意を呼び掛けるチラシ=神戸市中央区下山手通5

 オレオレ詐欺とみられる不審電話に、「050」で始まるIP電話が使われるケースが兵庫県内で急増している。親族をかたって高齢者宅に電話をかけ「050」に折り返し連絡をさせる手口が目立ち、県警が今年に入って確認したオレオレ詐欺の半数を占める。IP電話は通話料金が割安なこともあり普及が進む半面、契約時の本人確認などに関する法律は未整備で、詐欺グループの悪用につながっているようだ。

 2月下旬、阪神地区の80代女性宅。電話口で息子を装った男は「投資に失敗したので金を貸してほしい。携帯番号が変わった。番号は050…」などと話し始めた。女性が本物の息子に連絡したため詐欺と分かり、被害は免れたという。

 県警生活安全企画課によると、こうしたパターンの不審電話は昨年末から急に目立ち始めた。今年1~3月末に確認された親族を装うオレオレ詐欺とみられる電話214件(暫定値)を分析すると、半数以上の113件は050で始まるIP電話が使われていたという。4月も状況は変わっていない。

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 IP電話はインターネット回線を利用するため、割安な料金が特徴とされる。近年は通信会社がスマートフォンなどの携帯端末をIP電話として使えるアプリを配信しており、利用が広がっている。

 ただ、こうしたアプリに対する規制は緩いのが現状だ。携帯電話を契約する場合は免許証などを用いた本人確認が法律で義務付けられ、電話が犯罪に使われた場合は通信会社が強制的に回線を遮断することもできる。しかし、IP電話のアプリに対しては同様の法律がなく、クレジットカードと携帯電話番号があれば誰でも利用できる。

 実際、県警が050からの不審電話を調べたところ、不正に流出したカード情報でアプリが使われたケースがあった。違法に入手したスマホが悪用される可能性もあり、「本当の利用者を追跡するのが難しく、誰がどう使っているのか実態解明が困難。悪用の拡大は全国的な傾向だろう」と捜査員の一人。総務省の担当者は「通信インフラとしての側面もあり、悪用されたから即、法規制というのは難しい」とする。

 こうした中、独自の対策をとる企業も出てきた。「NTTコミュニケーションズ」(東京)はIP電話の契約時、犯罪に関われば解約する可能性があることや、警察に情報提供することを約款に明記するなどしている。

 県警はIP電話を悪用した詐欺に注意を促し(1)050で始まる番号で短い着信があった場合は、安易に折り返さない(2)電話の相手が家族を名乗り「番号が050に変わった」などと口にしたら、従来の番号にかけて確認する-といった対策を呼び掛けている。(那谷享平)

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