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4月からプロ棋士となった出口若武四段=関西将棋会館
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4月からプロ棋士となった出口若武四段=関西将棋会館

 今月、兵庫県から新しい将棋のプロ棋士が誕生した。明石市在住の出口若武(わかむ)四段。昨年は奨励会の三段ながら新人王戦のトーナメントを勝ち進み、決勝3番勝負で藤井聡太七段と盤を挟んだことでも注目を集めた。井上慶太九段門下で4人目のプロ棋士となった23歳は「強さを求めていく棋士になりたい」と闘志を燃やす。(溝田幸弘)

 昨年10月~今年3月の第64回三段リーグで、開幕から10連勝するなど快進撃。14勝4敗の成績は33人中1位で、四段昇段を決めた。

 リーグ最終日の3月3日は14勝2敗の首位で迎えた。2局指すうち一つ勝てば自力で昇段が決まる。

 「昇段争いの競争相手は調子が良い。負けるとは思えない」。目の前の対局に全力で臨んだが、1局目は敗れた。「次の対局、死ぬ気で勝つしかない」と気合を入れ直したところで、ライバルが敗れ、昇段決定の知らせを受けた。「正直びっくりしました」と明かす。

 第2局も落とし、「最終日に連敗したのは悔やまれる」と振り返る。とはいえ、プロ入りが決まり「両親を安心させることができてよかった」と喜ぶ。

    ■  □

 将棋に触れたのは、明石・藤江小の低学年の頃。先輩に誘われて始めたが、当時はサッカーの方が好きだった。「小1の頃は、リフティングが120回ぐらいできた」と笑う。

 頼まれて出場した将棋大会で県大会まで勝ち進んだのを機に、将棋に本腰を入れた。加古川将棋センターの教室で力をつけ、小6で奨励会に入った。17歳で三段リーグ入りしたが、そこからプロになるまで6年を要した。プロ目前の俊英が三十数人もいる中で、突破できるのは原則2人だけ。どこかで突き抜けた成績を残さねば上がれない。

 もともとは振り飛車一本だったが、20歳の頃に居飛車に切り替えるなど棋風改造に取り組んだ。2年ほど前には序盤研究に人工知能(AI)を取り入れ、戦型の幅も広げるよう努めた。

 努力が実り始めたのが昨年。リーグ戦の開幕10連勝に加え、新人王戦で澤田真吾六段や梶浦宏孝四段らプロ棋士を破った。

 「三段リーグは本当に、紙一重の差を読み切れるかどうかの世界だった。精神的にもかなりきつかったが、おかげで成長できた」と振り返る。師匠の井上九段は「ようやくプロになってくれた。苦労したが、しっかり力をつけたと思う」と喜び、「年齢的に若くはない。1年目から大活躍をしないと」と激励する。

 同門下のプロ棋士は名人挑戦経験がある稲葉陽八段やタイトル経験者の菅井竜也七段、棋戦優勝2回の船江恒平六段と粒ぞろいだ。「棋士になるのに少し時間がかかったけれど、責任感を持ってしっかりやっていきたい」

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