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兵庫県が作製した冊子「ひょうごの橋・トンネル150選」=兵庫県庁
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兵庫県が作製した冊子「ひょうごの橋・トンネル150選」=兵庫県庁
垂水ジャンクション(神戸市垂水区)
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垂水ジャンクション(神戸市垂水区)
明石海峡大橋
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明石海峡大橋
虎臥城大橋(朝来市)
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虎臥城大橋(朝来市)
センチュリー大橋(三田市)
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センチュリー大橋(三田市)

 明治期に建造された石製トンネルや特殊な工法で架けられた橋…。兵庫県内にある大型公共施設などを紹介する冊子「ひょうごの橋・トンネル150選」を県が発行した。広大な県土の兵庫には特色のある橋などが多く、山や川、海などで隔てられた地域をつないできた構造物の魅力や先人の知恵を再発見できる。(前川茂之)

 県政150周年に合わせて150カ所を選ぶ予定だったが、候補が集まりすぎて絞り込めず、掲載は159カ所に。選定した124の橋と35のトンネルはナンバーワン▽技術▽景色▽物語▽いろいろ-の五つのジャンルに分けて紹介。完成年や施工方法のほか、地図も掲載している。

 「ナンバーワン」編では世界最長のつり橋として知られる明石海峡大橋(全長3911メートル)のほか、県内一の長さを誇る新神戸トンネル(約8キロ)を選定。軟らかい岩盤向けのシールド工法や、川や海底トンネルを造る際に巨大な箱をつなぎ合わせる沈埋(ちんまい)工法なども紹介している。

 「世界初のバタフライウェブエクストラドーズド橋」と紹介される新名神武庫川橋(神戸市北区)は橋桁に蝶(ちょう)形の部材を使い、重量軽減や施工の省力化が図れる画期的な工法という。

 県の担当者の一押しは、12の連続した壮大なアーチが美しい虎臥城(とらふすじょう)大橋(朝来市)。「天空の城」竹田城跡や周辺の田園風景との調和を意識した。多数の橋で成り立つ総面積36ヘクタールの垂水ジャンクション(神戸市垂水区)の夜景も圧巻だ。

 「物語」編では、全長40メートルほどの「ふるさと橋」(播磨町)が取り上げられている。高欄に鉄琴を備え、順番にたたくと、「うさぎ追いし…」と唱歌「ふるさと」のメロディーになるという。同町によると、橋が完成した1988年は臨海部の開発が進み、町の人口が急増した時代。引っ越してきた新住民に「ここを第二の故郷にしてほしい」との願いを込めたという。

 県立淡路島公園(淡路市)内にある塩屋橋は2度の“転勤歴”がある。18(大正7)年に洲本市内で架けられた後、新温泉町へ移設。その後、再び淡路島へ戻されて保存されるという数奇な運命をたどった。県内初の鋼鉄橋で、国の登録文化財という。

 県道路街路課は「地域の歴史や思いが込められた施設ばかり。魅力的な橋やトンネルはほかにもあり、情報を募り続編も発行したい」としている。

 A4判101ページ。約1500部作製し、県内の公立図書館と小中高に配布する。県のホームページでも閲覧できる。

 県道路街路課TEL078・362・3517

     ◇     ◇

■広い県土道路橋3万超

 ダムや橋、トンネルなど大型公共施設を巡っては近年、観光資源として生かす「インフラツーリズム」が注目を集めている。観光立国を目指す国も推進に乗り出しており、兵庫県が作製した冊子「ひょうごの橋・トンネル150選」もこうした活用を視野に入れている。

 兵庫県は広い県土に加え、山間部が多いため橋やトンネルが他府県に比べて多い。県道路街路課によると、道路橋は計3万237橋あり、北海道(3万1301橋)に次ぐ全国2位という。

 一方、高度成長期に造られた施設は老朽化が進み、県が管轄する4680カ所の橋は2029年に約6割が建設から50年以上となる。県の試算では、橋やダムなどの社会基盤施設を耐用年数で一律に更新した場合の費用は50年間で2・6兆円、補修工事など延命措置をした場合でも1・8兆円かかる。

 県が公共施設の紹介やPRに力を入れる背景には、こうした巨額のインフラ投資に対する県民の理解を得たい狙いもある。

 県は県民局・県民センターに冊子を活用したツアーの開催などを呼びかける予定で、同課は「県民生活を支えている社会基盤の重要性に目を向けてもらえれば」としている。

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