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裁判員制度について意見を交わした裁判員経験者と法曹三者=神戸地裁
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裁判員制度について意見を交わした裁判員経験者と法曹三者=神戸地裁

 国民が刑事裁判に加わる裁判員制度は今月、開始から10年を迎える。神戸地裁と地裁姫路支部は年数回、裁判員経験者、裁判官、検察官、弁護士による意見交換会を開催。経験者の率直な感想を聞く機会にしている。「いい経験になった」と肯定的な声がある一方、審理が長時間に及ぶ場合の仕事との兼ね合いなど課題も浮かび上がった。同地裁は、制度導入から丸10年となる5月21日、意見交換会を特別に一般公開する。(小林伸哉)

 1月29日、神戸地裁の会議室であった意見交換会。殺人、傷害致死などの事件で裁判員を務めた30~70代の男女6人が集まった。「法律に無知で戸惑っていたが、意見が出しやすい雰囲気」「難しい言葉を使わず、平易に説明された」-。裁判の進め方については肯定的に評価する声が上がった。

 一方で、心理的な負担も吐露された。事件現場が自宅に近いという裁判員経験者は「通るたび思い出す。仕事中も事件が頭から離れず、しんどいときもあった」と語った。

 殺害現場の写真を見て急性ストレス障害になったとして、裁判員経験者の女性が13年5月、国に損害賠償を求めて提訴した。そうしたことなどから全国的に、裁判員に遺体などの写真を提示しない傾向が進む。

 意見交換会でも話題に上った。殺人事件を担当した70代男性は「写真を見るかどうかで量刑が変わることもありえると思う」と答えた。ひったくり事件を審理した30代男性は「どれぐらい脳裏に焼き付くのかという怖さはあるが、意見に影響するので、公平性の観点から確認した方がいい」と述べた。

 また、量刑などを議論する評議が長期化の傾向にある。「担当した裁判よりも時間が長かったなら、参加できなかったかもしれない」との意見が出た一方で、「もう少し話し合う時間が欲しかった」と物足りなさを感じる人もいた。

 司会を務めた神戸地裁の川上宏・第4刑事部総括裁判官は「今後も意見交換会を続け、分かりやすく充実した裁判につなげていきたい」と話した。

 意見交換会は通常非公開だが、5月21日午後2~4時、神戸地裁(神戸市中央区橘通2)での意見交換会は傍聴できる。事前申し込みが必要で先着30人。無料。申し込みは神戸地裁総務課広報係TEL078・367・1020

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