総合 総合 sougou

  • 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT
懇談会終了後、合意を歓迎する(左から)久元市長と、釈然としない様子の井戸知事。国際競争の危機感を訴える家次会頭=11日午後、大阪市北区中之島6(撮影・中西幸大)
拡大
懇談会終了後、合意を歓迎する(左から)久元市長と、釈然としない様子の井戸知事。国際競争の危機感を訴える家次会頭=11日午後、大阪市北区中之島6(撮影・中西幸大)

 11日に開かれた「関西3空港懇談会」で、神戸空港の運用規制の緩和が決着した。午後10時までに制限された発着時間を1時間延ばし、1日60便の上限を80便に広げる内容。開港14年目で認められた緩和に、地元関係者から「長い道のりだった」「ありがたい」と歓迎の声が上がった。ただ、深夜0時までの延長が盛り込まれず、「国際化」も当面は検討レベルにとどまった。ようやく訪れた規制緩和の好機だったが、都心に近い海上空港という能力が存分に生かせる環境は整わず、会議に出席した井戸敏三兵庫県知事は「値切られた」と繰り返した。

 「関係者の皆さまに感謝したい」。3空港懇の会場から出てきた久元喜造神戸市長は満足そうに語った。

 国は1960年代、騒音問題を抱える大阪(伊丹)空港に替わる新国際空港の立地選定で神戸沖を提案した。しかし、73年の神戸市長選で建設に反対した故宮崎辰雄市長が再選され、今の泉州沖となった。

 その後、方針を翻した同市は神戸空港を開港させたが、当時、利用低迷にあえいだ関西空港と競合しないよう、神戸空港は国内線のみで発着枠と運用時間が制限。滑走路の長さも、欧米まで飛ばせない2500メートルにとどめられた。

 開港時に神戸商工会議所会頭だった水越浩士さん(80)は、在阪の経済人から「神戸不要論」も飛び出した時期を知るだけに「よくここまで来た」と評価。久元市長は「過去の歴史は厳然とある中で、長年動かなかった運用制限が動き、空港を新たなステージに引き上げられた」と意義を強調する。

 それでも今回の緩和に不満の声もある。井戸知事は「緩和の方向性が明確になったことを評価したい」としつつ、その内容に「満額回答でない。値切られた」。昨年末の3空港懇では夜2時間、早朝1時間の延長と、1日120便への拡大、国際チャーター便の就航を求めていたのだ。

 前回会合で井戸知事の主張に仁坂吉伸和歌山県知事が反発する場面もあったといい、地域間の利害の不一致が影響した可能性がある。井戸知事は伊丹への国際チャーター便就航も主張しており「(両空港の成果を同時に求めた結果)共倒れになった」と、戦略の失敗を認めざるを得なかった。

 伊丹空港周辺の自治体でつくる大阪国際空港周辺都市対策協議会(10市協)の会長を務める藤原保幸伊丹市長も「短期・中期において伊丹空港の国際化に関する取り組みが示されなかった」と不満をにじませ、「議論が早期に進むことを期待する」とコメントした。

 一方、国際化が2025年ごろまでの中期的な課題と位置付けられたことを受け、久元市長は空港アクセスの増強や新ターミナルの建設に向けて検討を急ぐ姿勢を示した。

 神戸商議所の家次恒(ひさし)会頭は「関西3空港が、拡大する首都圏の羽田、成田と二極を形成できるよう、神戸の機能を生かしてほしい」と訴えた。(長尾亮太、内田尚典、伊丹昭史)

総合の最新
もっと見る

天気(10月18日)

  • 25℃
  • ---℃
  • 70%

  • 21℃
  • ---℃
  • 70%

  • 24℃
  • ---℃
  • 60%

  • 23℃
  • ---℃
  • 70%

お知らせ