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ベテランの技術者からアドバイスを受けながら作業する土井悠美さん=神戸市東灘区御影塚町3
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ベテランの技術者からアドバイスを受けながら作業する土井悠美さん=神戸市東灘区御影塚町3

 製造業で女性を採用する動きが広がっている。「男性の仕事」というイメージが強かった溶接などの現場で、手先の器用さを生かした女性たちが活躍。業界団体も特設ホームページで仕事の魅力をPRし、採用を後押しする。人手不足に悩む中小企業も多い中、新たな担い手として期待されている。(末永陽子)

 「しっかり指先を見て」「ゆっくりと慌てずに」

 精密溶接加工のニッセイ機工(神戸市東灘区)。土井悠美さん(31)が、顕微鏡をのぞきながら部品を仕上げていく。同社初の女性技術者として採用され、今年1月に入社したばかり。工場長らの指導を受け、訓練を続ける日々だ。

 同社は精密溶接の分野で幅広い製品に対応。手作業による高い技術を持ち、受注は増加傾向にある。一方で、工業高校や理系大学にPRしても採用への応募がゼロの年もあり、人手不足が慢性化しているという。

 藤本茂社長(49)は、土井さんを迎えるに当たり、更衣室などを新設した。「溶接技術は多種多様で、力仕事ばかりではなく繊細さが必要なものも多い。性別にかかわらず、優秀な人材を確保したい」と語る。

 土井さんは、手に職をつけようとポリテクセンター兵庫(尼崎市)で学び、溶接の世界に魅せられた。「難易度も方法もさまざまで、奥深くて面白い。早く一人前になりたいです」と笑顔を見せる。

     ◇

 業界団体や大手も女性に熱い視線を注ぐ。

 日本溶接協会(東京)は2016年6月、特設ホームページ(HP)「溶接女子会」を開設した。カラフルな4こま漫画や、現場で活躍する技術者のインタビューを掲載し、仕事内容ややりがいについて紹介する。

 インフラ整備や建築で溶接の需要は高まる一方、近年は技術者不足が続く。担当者は「キツイ・キタナイ・キケンの『3K』のイメージを払拭(ふっしょく)し、幅広い人材を確保したい」と狙いを話す。海外メディアからも取材が相次ぐなど「反響は想像以上」と期待を膨らませる。

 HPの効果か、同協会が認定する「溶接技能者」のうち、女性は620人で前年比0・9%増加した。ただ、まだ全体の0・7%にすぎない。就職例を発信することで企業に門戸を広げてもらい、5%への引き上げを目指す。

 兵庫県内に複数の生産・研究拠点を置く三菱電機(東京)は17年から、理系の女子大学生を対象にした交流会を開催。女性社員らが仕事と子育ての両立などについて語り、働きやすさを伝える。川崎重工業(神戸市)も女性専用のパンフレットを作製し、工学部系の女性にPRしている。

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