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チョコ菓子の箱で約20時間がかりで仕上げた「馬上騎士アーモンド」
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チョコ菓子の箱で約20時間がかりで仕上げた「馬上騎士アーモンド」
紙パックコーヒーの容器で制作したSL
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紙パックコーヒーの容器で制作したSL
定番のチョコ菓子の箱が素材の作品「コアラのマーチング」
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定番のチョコ菓子の箱が素材の作品「コアラのマーチング」
クラッカーの箱を用いた「空箱アート」の力作=神戸市中央区、ギャラリー8
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クラッカーの箱を用いた「空箱アート」の力作=神戸市中央区、ギャラリー8
「空箱職人はるきる」こと河口晴季さん
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「空箱職人はるきる」こと河口晴季さん

 神戸芸術工科大4年の河口晴季(はるき)さん(21)=神戸市中央区=が、市販の菓子の空き箱で創作した精巧な紙細工をネットで公開し、「カミワザ」と注目を集めている。神戸市内でこのほど初の個展も開き、迫力ある有翼の獅子や馬上の騎士、蒸気機関車など約20点を出品。細密な表現とユーモア感覚が魅力だが、驚くべきはいずれもフリーハンドで紙を切り刻み、組み立ててゆくこと。卒業後はプロの造形作家を目指すという。(堀井正純)

■SLや騎士…精巧な“カミワザ”

 名古屋市出身。短文投稿サイト「ツイッター」で「空箱職人はるきる」として活動する。本名・晴季に、紙を「切る・貼る」の意味を掛けたネーミングだ。25万人のフォロワーを誇り、50万もの「いいね」を獲得したことも。

 幼少期から工作が得意で、独学でペーパークラフトを習得した。道具ははさみやカッター、ピンセット、テープ、接着剤。両腕・両足や手の指など、数多くの関節が可動する紙製ロボットなどを手掛けていたが、2017年ごろ、チョコレートの空き箱で造った立体アートがツイッターで反響を呼んだ。以降、さまざまな菓子の箱を加工するように。

 パッケージを眺め、それぞれの商品が持つイメージ、箱の色やロゴマークなどを生かした作品のアイデアを練る。これまで生み出したのは、クラシックカーや飛行船、ジェット戦闘機、洋館など。身近な素材が魔法のように「紙のアート」に変貌する。紙パックコーヒーの容器の色から、漆黒に茶色の屋根のSLを発想したり、チョコ菓子「アポロ」からは宇宙船にちなんだロケットを形作ったり。「コアラのマーチ」の箱で、大きな顔のコアラが太鼓をたたきながら歩くマーチングバンドの姿を作り上げるなどしゃれっ気もたっぷりだ。

 翼のあるライオンや槍(やり)を手にした甲冑(かっちゅう)姿の騎士をかたどった作品は、自由な発想を細部までリアルに形にする高い造形力にうならされる。通常8~10時間ほどで仕上げるが、これらは完成までに20時間近く費やしたという。複雑な作品も、設計図・展開図は頭の中で思い描くだけ。「3次元の空間認識能力には自信がある」と説明する。根気と集中力を要するが、「手作業は得意だし、好きで造っているので楽しい。頭の中にあるものが、実際に目の前で形になっていくのがうれしい」と笑う。

 今後、東京での個展開催や、創作過程を撮った動画の公開も計画中。日清食品からの注文で、「カップヌードル」の容器を使って宇宙飛行士を造形するなど、企業からの制作依頼も舞い込んでいる。

 来春以降は東京へ移住し、プロの「空箱職人」として活動するつもりだ。「インパクトあるものを創作し、将来は海外でも活躍できれば」と意気込んでいる。

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