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「看取りの家」の開設予定地周辺に張られた反対のビラ=2019年2月、神戸市須磨区
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「看取りの家」の開設予定地周辺に張られた反対のビラ=2019年2月、神戸市須磨区

 余命が短いとされた患者らに最期の場所を提供する施設「看取(みと)りの家」が神戸市須磨区で計画され、近隣住民が反対していた問題で、事業者が開設を断念したことが20日分かった。事業者は神戸新聞社の取材に「住民に理解してもらえない中での開設は難しい」と説明。超高齢化に伴う「多死社会」が迫り、終末期患者の「受け皿」は必要性を増しているが、「死」に拒否感を示す地域社会と共存する難しさが改めてあらわになった形だ。(中島摩子)

 事業者は、須磨ニュータウンの住宅街にある2階建ての空き家を購入し昨夏、看取りの家の運営を主な目的とする株式会社を設立した。余命宣告を受けた患者5人程度とその家族を24時間体制で受け入れ、従来の介護保険制度にのっとらない独自のサービスを提供する計画だった。

 事業者の代表を務める男性は取材に「自宅で最期を迎えたい人が多いが、現実は違う。病気が進行しても治療を望まない人もいる。看取りの家はその人らしく過ごせる場所にしたい」としていた。

 昨秋以降、事業者が自治会関係者らに事業内容を伝えたところ、住民側が反対の意思を表明。「繰り返し人の死を目の当たりにするのはつらい」「車の出入りなどで騒がしくなるのは不安」といった声が上がり、各戸の外壁に「看取りの家はいらない」「断固反対」と記したビラを張り出す反対運動に発展していた。

 住民代表と事業者代表が20日に面会し、事業者は計画を断念、住民側はビラを撤去することなどを確認した。購入した空き家は売却する予定という。

 事業者の代表は「満足な看取りをしたい思いがあったが、難しかった。反対されるのは想定外だったが、住民への説明不足や、計画が甘かったという部分もある」とした。

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