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「親子3代そろったね」。息子を抱き、亡き母の写真を手に喜ぶ女性=神戸市兵庫区中之島2
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「親子3代そろったね」。息子を抱き、亡き母の写真を手に喜ぶ女性=神戸市兵庫区中之島2
学生時代に使った携帯電話を持ち込んだ女性(左)=神戸市兵庫区中之島2
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学生時代に使った携帯電話を持ち込んだ女性(左)=神戸市兵庫区中之島2

 「使えなくなった携帯電話に残る思い出の写真を、もう一度みたい」という願いに応える携帯大手KDDI(au)の催しが、人気を集めている。日本に携帯が登場して約30年。2000年代に写真撮影の主役の座をデジカメから奪い、写真を保存する携帯はアルバム代わりにもなってきた。「亡き母が元気だったころの姿を」「待ち受け画面にしていた息子の写真を」。神戸市でも初開催され、さまざまな思いを胸に携帯を持ち込む人の姿があった。(段 貴則)

 「10年ぶりに見る写真」。神戸市須磨区の会社員女性(32)は、古い携帯を再起動してもらい、表示された画面を食い入るように見つめた。写っていたのは、今年1月8日、8年の闘病を経て亡くなった母(享年63)。10年前、一緒に出掛けた化粧品イベントでプロにメークをしてもらい、互いの顔を撮影した写真だった。

 女性は、3月8日に生まれた長男の人生初のお出掛け先に、この催しを選んだ。

 「離婚した母が一人で私を育ててくれ、『子育てが生きがい』とも言ってくれていた」。同じ母親となり、母と自身の名前から一文字ずつ取って名付けた。写真の母が子育てを見守ってくれると感じた女性は「母のように芯の強く、誰からも愛される子に育てたい」と話した。

 亡き祖母が留守電に残した音声も聞くことができた。「社会人生活どうですか」。働き始めた女性を気遣う優しい声に、思わず笑みがこぼれる。息子にも「(ひい)ばぁばの声だよ」と聞かせた。

 KDDIが2017年に始めた催し「おもいでケータイ再起動」は、携帯各社の機種に対応。電源が入らないなど古い携帯を充電・再起動させ、保存されている写真の中から持ち主が選んだ画像を印刷して無料で手渡す。携帯本体の状態によるため、成功するのは持ち込まれたうちの7割ほど。それでも多くの人が会場に足を運ぶ。

 特に目立つのが、かつての子どもの写真を見たい人だ。この日催しに参加したある母親は、8年前に撮影した娘の写真を見て、涙をこぼした。20歳と17歳の息子がいる神戸市兵庫区の主婦(50)も「携帯に保存した写真が見られなくなるとは思っていなかった。当時の一番お気に入り。本当に良かった」と、携帯の待ち受けにしていた息子2人の写真を見つめていた。

 KDDIは「全国で順次開催していきたい」としている。今後の兵庫開催は未定。

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