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市道の拡幅に伴い撤去されることになった赤れんが壁=姫路市飾磨区宮
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市道の拡幅に伴い撤去されることになった赤れんが壁=姫路市飾磨区宮
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 2017年に日本遺産に認定された「銀の馬車道・鉱石の道」の構成文化財で、飾磨津(現姫路港)の面影をとどめる数少ない遺構の赤れんが壁が撤去されることになった。壁が接する市道の拡幅に伴い、今夏にも着工する予定。構成文化財の中で、当時の構造物に実際に触れられる遺構は貴重で、歴史的価値もあり、兵庫県中播磨県民センターなどは一部をモニュメントとして保存する方向で調整している。(小川 晶)

 同センターによると、赤れんが壁は、姫路市飾磨区宮の民間企業の敷地に沿って約40メートル続き、一部は倉庫だったとみられる建物と一体化している。明治中期の築造といい、建物は企業が現在も使用。文化財保護法に基づく文化財指定は受けていない。

 周辺は、生野鉱山(朝来市)の近代化を目指し、1876(明治9)年に開通した日本初の高速産業道路「生野鉱山寮馬車道」(銀の馬車道)の発着点。船から降ろされた機械類や馬車道で運ばれてきた鉱石などを集積した物揚場(ものあげば)の跡地とされている。

 日本遺産認定後、PRを担う同センターは、構成文化財の一つとして壁をアピール。担当者は「馬車道そのものに加え、関連する飾磨津の建造物はほとんど残っておらず、貴重な遺構」と指摘する。

 一方で壁の撤去問題が、認定に前後して浮上した。同センターによると、企業側が施設の改修工事を計画。姫路市への建築確認申請で、壁が接する市道の幅が基準を満たしておらず、敷地を後退させて道路を拡幅するよう求められたという。

 同センターは、2017年夏ごろから企業側と対応を協議。壁は市道の拡幅範囲に含まれ、撤去せざるを得ないとの結論でまとまった。移築も技術面などから難しいと判断した。

 100年以上にわたって歴史を刻んできた壁がなくなることに、近隣の住民からは惜しむ声が相次ぐ。男性(71)は「昔からの風景が変わるのは残念。今は実感がわかないが、なくなったら寂しさがこみ上げてくるだろう」と話す。

 同センターなどは、歴史的な価値や地元の意見などを踏まえ、壁の一部を4メートルほど切り出し、保存する方向で検討している。モニュメントとして近くに移設し、銀の馬車道の発着点であることを記した案内板も合わせて取り付ける予定。工事は年内にも完了する見通しという。

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