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「戦前の鉄筋コンクリート造りの校舎は貴重」と語る川島智生教授=神戸市中央区宮本通7、春日野小学校
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「戦前の鉄筋コンクリート造りの校舎は貴重」と語る川島智生教授=神戸市中央区宮本通7、春日野小学校
幾何学的造形の階段の親柱と欄間窓=神戸市立春日野小学校
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幾何学的造形の階段の親柱と欄間窓=神戸市立春日野小学校
八角星形の窓=神戸市立春日野小学校
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八角星形の窓=神戸市立春日野小学校
3連窓のある玄関=神戸市立春日野小学校
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3連窓のある玄関=神戸市立春日野小学校
竜山石製の持ち送り=神戸市立春日野小学校
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竜山石製の持ち送り=神戸市立春日野小学校

 神戸市内の小学校で現役最古とされる春日野小学校(神戸市中央区)の鉄筋コンクリート校舎が建て替えられる。1932(昭和7)年完成で、モダンなデザインから当時の建築誌に「近代小学校建築の先端を行く」と評された。「文化財として残す価値があり残念」と建築史の専門家からも惜しむ声が上がっている。(田中真治)

 春日野小は、16(大正5)年設立の旧筒井小から校舎を引き継ぎ、48年に3校が合併して発足。校舎は95年の阪神・淡路大震災にも耐えて避難所となり、復旧工事を経て本館として使用されてきた。

 3階建てで、中廊下式の教室の最上階に講堂を配するのは当時の定形化されたプランで、設計者は特定されていないが「外観に新しさがみられる」と、小学校建築を長年研究する川島智生・京都華頂大教授(61)=同市東灘区=は指摘する。

 校舎正面に狭い間隔で並ぶ柱はリズミカルな印象を与え、玄関の縦長の開口部や3連窓は垂直性を強調。ひさし下に照明器具を置いていた台(持ち送り)などに、高砂産の竜山石をふんだんに使用する。

 階段の親柱に施されたアールデコ調の幾何学的意匠、階段室に設けられたスパニッシュ様式の八角星形の窓など、「いろんな要素を日本風に翻訳したモダンデザインで、日本人に受け入れやすい」と川島教授は評価する。

 しかし、老朽化に加えバリアフリー化などの課題を抱えていることから、同市教育委員会は建て替えを決定。2020年度の工事着手、24年ごろの完成を予定している。

 川島教授によると、同小を除くと、神戸市内に現存する戦前の鉄筋コンクリート校舎は、旧二葉小(長田区、現ふたば学舎)と旧北野小(中央区、現北野工房のまち)のみ。国内でも現役の校舎は十数校しかないという。

 春日野小の改築では、歴史の継承に配慮したデザインを市教委が設計事務所に求めており、資料の保存・展示も検討するという。

 川島教授は「特徴的な部材をできるだけ残し、解体前には見学会を開いてほしい」と話している。

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