総合 総合 sougou

  • 印刷
神戸地裁=神戸市中央区橘通2
拡大
神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 「自分が積極的に関わらなければいいという甘い考えがあったのではないのですか」。神戸地裁で3月にあった特殊詐欺事件を巡る裁判で、裁判官が被告人の男に語気を強めた。

 高齢者を言葉巧みにだまして現金を振り込ませたり、送らせたりする事件は全国で後を絶たない。男は電話回線レンタル会社の元社員。詐欺グループが犯行に使ったIP電話を提供したとして、詐欺ほう助罪で起訴された。

 起訴状などによると、事情を知りながらIP電話回線利用サービスを提供したという。男が関与した事件だけで被害は1750万円に上る。

 グループのリーダー格が偽名を使ってIP電話を契約。業務担当だった男は、県警の電話番号照会などで、犯罪に使われる可能性に気付いたが、解約しなかった。「売り上げを維持したかった」という。「被害者が出ることに思いが至らなかった。判断ミスだった」。男はそう弁明したが、判決は、懲役2年、執行猶予4年という厳しいものだった。

 昨年の特殊詐欺被害総額は全国で356億8千万円。兵庫県でも約17億5千万円に上った。電話レンタル業者やアルバイト感覚で「受け子」をする若者など、軽率に犯行に協力する人が無数にいることが背景にある。警視庁によると、特殊詐欺で摘発した容疑者の27・4%は少年だった。

 被害者は財産を失うだけでなく、心に傷を負う。ある県警捜査員は「被害に遭った後、怖くて電話が取れなくなった人もいる」と明かす。「判断ミス」という男の言葉の軽さに、特殊詐欺事件の根深さを感じた。

総合の最新
もっと見る

天気(6月20日)

  • 28℃
  • 22℃
  • 10%

  • 28℃
  • 18℃
  • 10%

  • 30℃
  • 21℃
  • 10%

  • 31℃
  • 21℃
  • 10%

お知らせ