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100日連続フルマラソンを達成した書家で詩人の上山光広さん=神戸市中央区波止場町、メリケンパーク(撮影・鈴木雅之)
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100日連続フルマラソンを達成した書家で詩人の上山光広さん=神戸市中央区波止場町、メリケンパーク(撮影・鈴木雅之)
100日連続フルマラソンを達成した書家で詩人の上山光広さん=神戸市中央区波止場町、メリケンパーク(撮影・鈴木雅之)
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100日連続フルマラソンを達成した書家で詩人の上山光広さん=神戸市中央区波止場町、メリケンパーク(撮影・鈴木雅之)
上山光広さんの作品(フェイスブックから)
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上山光広さんの作品(フェイスブックから)

 一度走るだけでも大変なフルマラソンを、昨年12月から今年3月まで100日連続で完走した男性がいる。路上詩人で書家の上山光広さん(37)=神戸市北区。「右足が左足を追い越し、左足が右足を追い越す。誰にもできるようなことを、誰にもできないくらいやってやろうと思った」。平成最後の挑戦を無事に終え、「令和の時代に100日連続で100キロマラソンを完走する」と、さらなる快挙を本気で狙っている。(山本哲志)

 神戸市兵庫区出身。小さい頃はサッカー部の補欠で「走るのは得意でもなかった」。市立兵庫商業高校(現神港橘高校)を卒業後、専門学校を経てデイケア施設で勤務したが、兵庫県朝来市出身の路上詩人てんつくマン(本名・軌保(のりやす)博光さん)の著書を読み、すぐに墨と和紙を買いにいった。福祉の相談員を2年で辞め、「あなたを見て即興で言葉を書きます」という街角パフォーマンスを始めた。

 それから10年余りが過ぎた2017年、友人からイカ砂漠250キロマラソン(ペルー)に誘われたことが、過酷な長距離ランニングとの出合いだった。「完走できずに悔しくて」。1年後にゴビ砂漠マラソン(モンゴル)で250キロを完走し、リベンジを果たした上山さんは思い立った。「サブスリー(3時間切り)は難しいし、速いランナーはたくさんいる。連続完走なら根性があればできるし、自分の生きざまを表現できる」

 昨年12月1日、妻(38)と3人の子どもがいる自宅を出発し、挑戦はスタート。2日目に両膝の激痛で走れなくなり、8時間かけて歩行。3日目は8時間半かかった。徐々に省エネの走り方が身についたものの、体の痛みや孤独、退屈との戦いは続いた。体重は約7キロ落ち、両足の爪は全てはがれた。

 気力をつなげたのは、家族の存在、そして世界中からの声援のおかげという。携帯のランニング記録アプリを通じて挑戦を共有。1300キロに達した月間走行距離も注目を集めた。「『お前の走り見てるで』とアラスカからもコメントをくれた。これだけ多くの人に応援されたことはなかった」

 90日を超えるとタイムは見る見る縮まり、99日目に3時間36分の自己最高記録を出した。

 3月10日、妻や両親、支援者らが出迎える中、ラストランのゴールテープを切った。「(書家として)4万人にいい言葉を書いてきたけど『実を伴ってないんじゃないか』との葛藤もあった。やり抜いた今、強靱(きょうじん)な足腰から放たれる言葉には伝わる力があるはず」

 上山さんの胸には次のチャレンジが芽生えている。日本を縦断しながら100キロのウルトラマラソンを100日連続で走るという壮大な計画だ。「本当の勝負はこれから。40歳までには実行に移したい」。自称「世界で一番走る書家」は、再び人生を懸けた一歩を踏み出す。

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