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石綿肺がんを発症し、労災認定された赤木正夫(あかぎ・まさお)さん(右)と田中惠(たなか・さとし)さん=神戸市中央区、中神戸法律事務所
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石綿肺がんを発症し、労災認定された赤木正夫(あかぎ・まさお)さん(右)と田中惠(たなか・さとし)さん=神戸市中央区、中神戸法律事務所

 アスベスト(石綿)が原因とみられる肺がんを発症した兵庫県内の元港湾労働者3人が、神戸市内の勤務先に計約7500万円の損害賠償を求める準備を進めていることが8日分かった。3人とも業務上疾病として神戸東労働基準監督署から労災認定されており、裁判も視野に入れている。

 神戸市中央区の赤木正夫さん(82)、西宮市の田中惠さん(70)、神戸市内の70代男性。3人は、神戸港で取り扱う荷物の数を確認する「検数」業務を担う事業所で勤務していた。

 石綿は安価で断熱性に優れていたため幅広い産業で使用され、2005年まで輸入が続いた。1960~80年代は神戸港がその3分の1程度を扱った。

 荷物を密封できるコンテナが導入されるまで、港湾労働者が「手かぎ」と呼ばれる鋭利な道具で荷物を引っ掛けて運搬。石綿が入った袋が破れて粉じんが飛散していた。3人は荷を直接扱っていないが、近くで荷の数をチェックし、石綿を吸い込んだとみられる。

 石綿関連の業務に携わった人は離職後、国に申請すれば石綿健康管理手帳が交付され、無料で健康診断を受けることができる。赤木さんらは、この健診で肺がんが見つかり、肺を切除している。

 2人は「事業所の責任を問いたい」と強調。さらに「石綿疾患が早期発見されれば治療効果が上がる。石綿を取り扱った業者は元従業員に積極的に健康管理手帳を取得させるべきだ」と訴えている。(中部 剛)

【石綿健康管理手帳】石綿を取り扱う業務に従事していた人らが都道府県労働局に申請すると交付される。石綿業務に従事した労働者は肺がんや中皮腫といった健康被害が生じる恐れがあるため、6カ月に1回無料で健康診断を受けることができる。2018年末時点の兵庫労働局の交付は3940件。

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