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毛はまばら、ネズミのような尻尾の動物(読者提供)
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毛はまばら、ネズミのような尻尾の動物(読者提供)

 〈近所に謎の動物がいます!〉知人からこんな情報が寄せられた。場所は兵庫県明石市。届いた写真を見ると、タヌキのような風貌でありながら、胴体部分の体毛はまばらで一部はむき出し。そしてネズミを思わせる尻尾。首から尻尾までは30センチほどだろうか。謎の動物、お前の正体は?

■あっさり判明

 「こ、これは、もしかして新種ではないでしょうか」

 勢い込んだ記者は、兵庫県森林動物研究センター(丹波市)の横山真弓研究部長に写真をメールした。待つこと約30分、横山部長から連絡がきた。

 「皮膚病にかかったタヌキではないかと思います」

 「…タ、タヌキ、ですか」

 「そうです。おそらく疥癬(かいせん)症ではないかと」

 「……」

 失意の記者に横山部長の説明が続く。

 疥癬症とは、ヒゼンダニという目に見えないほど小さなサイズのダニが動物の真皮の中に入り込み、トンネルを作り、皮膚が厚くゴワゴワになり、毛が抜ける皮膚病とのこと。尻尾がネズミのように見えたのは、尻尾の毛が抜け落ちたためだったよう。

■島のタヌキが絶滅?

 国内のタヌキではよくある症例で、ペットへ感染することも。特に、抵抗力が弱い幼い動物は感染しやすいため注意が必要だ。

 この症状、兵庫県内では2011年ごろに淡路島内で流行し、島内でのタヌキの目撃例が激減した。当時の神戸新聞でも「疥癬の流行が原因か 絶滅も懸念」と報じられた。

 北海道では、感染したキツネの顔の皮膚がはれ上がり、呼吸困難から窒息死した例もあるという。

 横山部長は「基本的に人には直接感染しませんが、不用意に近づかないように」と話した。

■見かけたら

 神戸新聞の読者投稿コーナー「イイミミ」には2018年10月、「明石市内の駅の近くでタヌキを見た」と投稿が3件掲載された。「毛もまばらで、元気がない様子で、ヨロヨロと去って行きました」という内容だ。

 病に侵された動物を見ると、胸が痛む。しかしタヌキは野生動物である。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」により捕獲が禁止されているため、保護や駆除も禁じられている。日本獣医学会のQ&Aによると、「疥癬のタヌキを発見した場合、行政機関の指示に従うのが第一」と記している。どうしても気になる場合は、居住地の自治体の野生動物担当窓口へ相談しよう。(ネクスト編集部 金井かおる)

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