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CODEの吉椿雅道事務局長(左)に見守られながら、インターシップに励む立部知保里さん=神戸市兵庫区中道通2
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CODEの吉椿雅道事務局長(左)に見守られながら、インターシップに励む立部知保里さん=神戸市兵庫区中道通2

 阪神・淡路大震災を機に設立され、海外の被災地支援に取り組む神戸市の非政府組織(NGO)「CODE海外災害援助市民センター」のインターンシップ(就業体験)に、兵庫県立大大学院で防災を学ぶ立部知保里(ちほり)さん(30)が今春から半年間参加している。留学先で災害支援に関心を持ち、脱サラして防災の世界へ。「最後の1人まで」寄り添うCODEの理念に共感した。「被災者に根ざした支援の在り方を学びたい」と目を輝かせる。(金 旻革)

 防災への思いの原点は学生時代の体験に行き着く。

 立部さんは福岡県筑紫野市出身で、東京外国語大でフィリピン語を専攻。在学中に同国に1年間留学した。明るく優しい国民性に引かれる一方、大雨の度に道が冠水する状況を目の当たりにし「災害で人の幸せが失われることは悲しい」と感じた。将来の進路を考える上で、防災と海外支援が自らのキーワードとなった。

 2012年、防護フェンスなど自然災害対策製品のメーカーに就職。希望していた海外の事業展開に携わったが、「製品ありきでしか防災に関われない」ことがもどかしかった。そんな時、15年に仙台市であった国連防災世界会議に足を運び、災害が地域コミュニティーを引き裂く現実を知った。防災を学びたいとの思いが一段と強くなった。

 会社を休職し、2年前に新設された県立大大学院減災復興政策研究科に修士1期生として入学。13年の台風で6千人以上が亡くなったフィリピンで、被災住民グループの生活再建の動向を研究した。

     ◇

 そのフィリピンで、加工品開発などを通して現地住民の自立支援に携わるCODEと出合った。

 CODEは24年前の震災2日後に立ち上がった「阪神大震災地元NGO救援連絡会議」が前身。ネパールやインドネシアなど35の国・地域に駆け付け、被災者の自立支援プロジェクトに知恵を絞ってきた。

 ただ、災害NGOを担う将来の人材育成が課題としてのしかかる。4年前に「CODE未来基金」を創設し、給料を支払って就業体験する制度を導入した。

 フィリピンで現地の文化やニーズをくみ取りながら寄り添う取り組みに感銘を受けた立部さん。会社を正式に退職し、CODE2人目のインターン生に名乗りを上げた。

 現在はニュースレター作成やホームページ更新などの広報活動をこなす。今秋にはネパール大地震(15年)の被災地を訪ね、復興へ向けた次の一手を共に考える予定だ。同研究科では博士課程に進学し、被災者のコミュニティー形成を研究。防災を突き詰める覚悟の立部さんは「人を支えるのは人。その理念を被災地でどう体現するかを学び、社会に還元したい」と力を込める。

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