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超高層建物が立ち並ぶ神戸・三宮周辺=10日午後、神戸市長田区高取山町から望む(撮影・鈴木雅之)
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超高層建物が立ち並ぶ神戸・三宮周辺=10日午後、神戸市長田区高取山町から望む(撮影・鈴木雅之)

 三宮を中心に新神戸からJR神戸駅周辺まで、幅広いエリアでタワーマンション規制に乗り出す方針を固めた神戸市。商業施設やオフィスを増やして都心部を活性化させるのが主な狙いだが、背景には大規模集合住宅を巡る別の課題もある。維持管理や災害時対応などの難しさだ。このため同市は、市内全域の分譲マンションを対象に、維持管理が適正な物件を認証する制度の導入を目指し、7月にも検討委員会を立ち上げる。こうした制度は全国で例がないという。

 「神戸市は、高層タワーマンションを林立させることによって人口の増加を図るべきでない」。5月半ば、市の人口が川崎市に抜かれ、全国7位となった直後の定例会見。神戸市の久元喜造市長は、川崎市の武蔵小杉駅前などでのタワーマンション増加について批判的に言及した。

 神戸市でも近年、住宅需要の高まりからタワーマンションの建設が相次ぐ。高さ60メートル以上のマンションは約70棟あり、35%程度を中央区が占める。マンション内外で近隣との付き合いがない住民が多いという同区の調査結果などもあり、同市は昨年、課題や対策を考える有識者による研究会を立ち上げた。

 研究会は昨年末、管理組合や開発事業者に必要な情報を市に届け出るよう義務付ける制度と、維持管理が適正な物件を「優良マンション」として認証する制度を組み合わせた「神戸版タワーマンションマネジメント制度」を提案。これを踏まえ、同市は2019年度内の制度設計を目指す。

 新制度はタワーマンションに限らず、老朽化するマンション対策も兼ねる。国土交通省の18年度調査では、修繕積立金の積み立て状況について、約35%の管理組合が「計画より不足している」とし、「不明」も3割を占めた。

 同市によると、今年4月時点で市内に築40年以上のマンション管理組合は535あり、10年後には約3倍に増えるとみられる。適正に管理されていない場合、将来的に安全面などで周辺に影響が出かねないとしている。(石沢菜々子)

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