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選挙事務所に設置された大量の固定電話。番号が表示されない電話が主流のころは、集票に欠かせないツールだった=2009年、兵庫県内
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選挙事務所に設置された大量の固定電話。番号が表示されない電話が主流のころは、集票に欠かせないツールだった=2009年、兵庫県内

 有権者に電話で投票を呼び掛ける選挙戦の伝統的な戦術「電話作戦」が岐路を迎えている。相次ぐ特殊詐欺や新たな手口「アポ電(アポイントメント電話)」の被害が目立ち始めているのを背景に、知らない番号からかかってくる電話を取らない世帯が増加。参院選を控える陣営の多くは「他のアプローチを強化しなければ」と悩みを深める。

 「〇〇さんのご紹介でかけさせていただいております」

 阪神間の現職県議は今春の県議選で「電話作戦」を展開。支援者らからの推薦はがきを基に方々に電話をかけた。

 若い世代は自宅の固定電話にほとんど出ない。応対してくれるのは大半が高齢者で、図らずも選挙の電話作戦で狙うターゲットと、振り込め詐欺グループが狙う年齢層は重なってくる。県議は「まずは最初に紹介者の名前を伝えること。電話の相手に、われわれが怪しいものでないことを分かってもらう必要がある」と気を使う。

 陣営は「振り込め詐欺の電話は、男性が多いように思うから」と、作戦の実働部隊はほとんどが女性。応対のマニュアルも作成し、重視する政策や選挙への協力を訴えたという。

 苦戦する原因と考えられるのは、特殊詐欺グループなどが事前に資産状況を尋ねる「アポ電」。今年2月には、東京都江東区で80代女性がアポ電後に襲われる強盗致死事件が起き、兵庫県内でもアポ電とみられる不審な電話がかかっている。

 警視庁は詐欺電話の9割は住宅の固定電話への架電と分析。「不用意に出ず、あらかじめ留守電に設定し、家族など知っている番号にだけかけ直して」と呼び掛ける。

 別の陣営が代替手段として力を入れるのは駅でのビラ配布や街頭演説、会員制交流サイト(SNS)での情報発信だ。「短い動画を作成し、インターネットで発信する方が多くの人に訴えられるのでは」と期待する。

 同じ傾向は広がっているとみられ、各地の選挙運動を支援する与党陣営関係者も「後援会名簿で電話をかけても出てくれるのは半分ほど。特殊詐欺が増え、警戒心が高まっているのではないか」と明かす。

 ただ、一般的になりつつあるSNS活用には「どれだけ効果が出ているのか分からない」と懐疑的だ。「結局は電話で直接やりとりした人が票につながる。最も手間のかかる部分をおろそかにしているところが最後に苦労するんだ」と電話作戦にこだわりを見せる。

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