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「校則は30年前から問題点を指摘する論文が出ているが、現状はほとんど変わっていない」と話す西尾亜希子准教授=西宮市池開町、武庫川女子大
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「校則は30年前から問題点を指摘する論文が出ているが、現状はほとんど変わっていない」と話す西尾亜希子准教授=西宮市池開町、武庫川女子大
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 学校で認められる髪の色は黒色のみで、生まれつき黒以外の色なら「地毛証明書」が必要。下着は色やデザインまで指定…。そんな不可解な校則は「ブラック校則」と呼ばれ、疑問視する声が高まっている。中でも真冬にコートもタイツも“着用できない”校則は「成長期の女子の健康上、見過ごせない」と、武庫川女子大の西尾亜希子准教授(教育社会学)は早急な見直しを訴える。(鈴木久仁子)

 西尾准教授は、男女共同参画施策を市民の立場から調査、報告する「伊丹市男女共同参画施策市民オンブード」のメンバー。昨年の活動で、防寒の服装に関する校則について同市教育委員会に聞き取り、「市内の公立中学校では基本的に生徒にコート、タイツは着用させていないが、個人の申し出があれば対応する」との回答を得た。その後、市内の全8中学校に尋ねると、コートを着用させていない理由に「かさばり、保管場所がない」などの声が寄せられた。

 神戸新聞社の取材に市教委学校指導課は「これまでコートやタイツの相談はほとんどなく、3年前に申し出があり、肌色のストッキングを着用したという記録が1件だけ残る」と説明した。

 西尾准教授は「思春期で『なるべく皆と一緒を望み、目立ちたくない』という心理が働く中、学校が『個別対応』という時点で、生徒側も事実上『禁止されている』と理解しているのではないか」と指摘。体の冷えはホルモンバランスの乱れや血行不良、免疫力の低下などを引き起こすとされ、「医学的な見地も視野に見直しを求めたい」と話す。

 一方、この問題を受け、西尾准教授は各地から集まった同大の学生約300人にも高校時代までの校則について意見を聞いた。タイツに関しては「靴下だけで寒くてつらかった」との声が複数あり、他地域でも禁止されている実態が浮上。「男子はズボンなので、中に何でもはけてずるい。女子全員で署名を集め、抗議した」という学生もいたが、ルールを理由に校長が突っぱね、教育委員会も「学校に任せている」と対応したため、その後、うやむやになったという。

 文部科学省は、生徒指導の考え方を示した「生徒指導提要」で、校則について「絶えず積極的に見直さなければならない」と言及。最終的には校長の権限としながら、校則の見直しを学校づくりに生かした取り組みを挙げ「児童生徒の主体性を培う機会にもなる」としている。

 西尾准教授は「タイツの何が問題なのか。先生たちはきちんと理由が言えないのではないか」とし、「生徒が『先生に校則の変更を訴えても無理』と諦め、無気力になってしまうのなら、教育として問題ではないか」と問い掛ける。

 疑問に思う校則の情報をお寄せください。取材させていただくこともありますので、連絡先も併記してください。メール(kyouiku@kobe‐np.co.jp)かファクス(078・360・0629)で報道部教育チームまで。

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