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基礎部分が流出した家屋。鉄骨とフェンスで補強したが、住むことはできない=神戸市長田区宮丘町
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基礎部分が流出した家屋。鉄骨とフェンスで補強したが、住むことはできない=神戸市長田区宮丘町
自宅そばの山崩れの現場に立つ男性=神戸市北区大沢町神付
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自宅そばの山崩れの現場に立つ男性=神戸市北区大沢町神付

 昨年7月の西日本豪雨に伴う住民への避難指示が、神戸市内で今なお続いている。土砂崩れで基礎が流された住宅では、修繕費用が多額で再建のめどが立たない。山崩れの現場近くの住民は土砂の流出防止措置の完了が見通せず、災害への不安を抱えながら暮らす。最初の大雨特別警報が出てから6日で1年。豪雨の爪痕は、被災者の生活に影を落としている。

 自治体の避難指示は、災害で住民の命や財産への被害の恐れがある場合に出される。西日本豪雨では、兵庫県内で最大時に10市町の5万2888世帯13万2823人に出され、このうち神戸市は637世帯1318人。6日時点では同市のみで発令が続き、北と須磨、長田区の8世帯25人が対象となっている。

 「1年前から時間が止まったまま」。神戸市長田区宮丘町の自宅に避難指示が出されている電気設備業の男性(52)はため息をつく。

 高台にある家は豪雨で基礎が流出し、リビングの下に大きな空洞ができた。斜面の擁壁も崩れ、一家5人は転居を余儀なくされ同区のマンションで暮らす。

 再建を検討したが、市側から「再び住むには擁壁を設ける必要がある」と指摘を受けた。擁壁工事の費用は最低でも約3千万円。家屋の損害割合は「半壊」で公的支援は乏しい。二重ローンの生活の中では、とても払えない。男性は「擁壁を整備しても本当に大丈夫という保証はない。再び住むのは難しい」と吐露した。

 山と畑の間に民家が点在する神戸市北区大沢町神付では、1年前の豪雨で山の斜面が崩落。ふもとに住む農家の男性(79)宅そばまで土砂が流れ着いた。

 男性と妻とともに暮らしていた長男家族8人は別々で避難生活に。その後、県の緊急対策で土のう110個が積まれたことを機に、昨年末に自宅に戻った。男性は「通勤通学に不便があったし、いつも一緒だった一家10人が一つになれないストレスもあった」と振り返る。

 県の斜面整備事業は8月にも始まる見込みだが、完了の時期は未定。避難指示は今後も継続される。「約100年前に山が一部崩れた話を親から聞かされたが、こんな事態になるとは思わなかった」と男性。「生活に不安はあるが、自分たちの責任で命を守るため気象情報には常に気を配らなければ」と語った。(金 旻革、竹本拓也)

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