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大阪(伊丹)空港に緊急着陸した米軍の輸送機オスプレイ=4月1日午後、伊丹市内
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大阪(伊丹)空港に緊急着陸した米軍の輸送機オスプレイ=4月1日午後、伊丹市内
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 在日米軍に特権を認める「日米地位協定」について、国に改定を求める地方議会が、沖縄県外の自治体にもじわりと広がっている。全国知事会の提言をきっかけに、兵庫県内でも高砂市議会が続いた。21日投開票の参院選で各党とも協定に関する公約を掲げたが、論戦はかすみがち。県内の有権者も関心の高まりに期待を寄せている。(段 貴則)

 「関西で大きく報道されたが、沖縄では、米軍機の部品の落下や緊急着陸は日常茶飯事だった」

 西宮市で琉球料理店を営む男性(74)は、今春の“オスプレイ騒動”を振り返った。

 「伊丹空港にオスプレイ飛来」

 4月1日、ツイッターなどにこんな書き込みが相次いだ。当時、米軍普天間飛行場(沖縄県)所属の輸送機MV22オスプレイが大阪(伊丹)空港に緊急着陸し、滑走路は一時閉鎖に。周辺自治体は情報の確認に追われていた。

 防衛省などによると、同機は岩国基地(山口県)から厚木基地(神奈川県)へ向かう途中、コックピットの警告灯が点灯したという。飛行経路は不明だが、兵庫県北部から中国地方にかけては、以前からブラウン・ルートと呼ばれる低空飛行訓練空域の存在が指摘されていた。緊急着陸を受け、県は5月、近畿中部防衛局から提供されるオスプレイの飛行情報をホームページで公開し始めた。

 地位協定は、日米安全保障条約に基づき、米軍機が民間空港に出入りできる権利を含め、在日米軍の基地使用や行動範囲、米軍関係者の権利を保障する。日本の法律は適用されず、行政や警察も事件・事故に伴う立ち入り調査ができない。協定見直しで国内法が適用されるようになったドイツやイタリアに対し、日本でも運用は改善されているものの、1960年の協定締結から一度も改定されていない。

 「高砂市も含め、地位協定の改定を求める地方議会が増えている」

 参院選を控えた6月中旬、神戸市灘区で地位協定をテーマにした市民向け勉強会があった。在日米軍の専用施設の7割が集中する沖縄以外にも、直近1年間で全国の100を超える地方議会で意見書が採択されたことを紹介。高砂市は今年3月、全会一致で採択した。

 地方議会での広がりを後押ししたのが、昨年7月に全国知事会が国に地位協定の抜本見直しを要請した提言。米軍にも航空法など国内法を原則適用し、事件・事故時の自治体職員の速やかな立ち入りの保障などを明記するよう求めた。

 高校卒業まで那覇市内で暮らし、米兵が起こす交通事故などを目の当たりにしてきた男性。そのたびに地位協定の壁を実感していたという。「緊急着陸を通じ、本土でも沖縄の日常を実感してもらえたのでは。さらに地位協定への関心を高めるためにも、参院選でもしっかり論戦してほしい」と話している。

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