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キヌガサタケの近縁種。レースのマントを広げたような姿を現す=姫路市の太市地区
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キヌガサタケの近縁種。レースのマントを広げたような姿を現す=姫路市の太市地区

 希少な高級食材として知られるキノコ「キヌガサタケ」の仲間が、兵庫県姫路市太市地区の竹林で次々と生えている。土地を所有するタケノコ農家寺田正人さん(78)が生育環境を整え、今季から食用に出荷。真っ白なマントを広げたような姿から「キノコの女王」とも呼ばれ、未明から早朝、短時間で一気に背を伸ばす不思議な光景が広がる。(小林良多)

 太市地区は古くから有名なタケノコ産地。寺田さんの竹林では毎年、キヌガサタケの近縁種アカダマキヌガサタケが生えていたが、気に留めていなかった。

 3年前、知人から高級食材だと教わったのが転機になった。中国では宮廷料理などに珍重されてきたが、乾燥品が多く、生の流通は希少という。肥料を工夫するなどした結果、発生する数が飛躍的に増えた。

 タケノコの取引先だった大阪市北区の料亭に話すと、「生ではめったに入手できない」と驚かれ、試験的に出荷することに。乾燥品でも1キロ2万円程度で取引されているという。店では天ぷらや汁物、炭焼きにして提供している。

 6月下旬から発生のピークを迎え、早朝、地表に顔を出した卵状の菌蕾(きんらい)が割れてキノコの柄が伸びる。数時間で15センチほどに成長し、スカート状の網を広げる。

 キノコ研究で有名な御影高校(神戸市東灘区)環境科学部顧問、河合祐介主幹教諭(57)は「愛好家なら一度は見たい希少種。出荷する事例は県内では聞いたことがない」。寺田さんは「タケノコ栽培で重ねてきた工夫がキノコにも生きた。味の評判が良ければ生産を増やしたい」と意気込む。

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