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たこ焼きを作りながら、会話を楽しむ日本と韓国の若者たち=7月26日、神戸市長田区若松町4
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たこ焼きを作りながら、会話を楽しむ日本と韓国の若者たち=7月26日、神戸市長田区若松町4

 日韓関係の悪化を受けて各地で交流行事が中止になる中、韓国・富川市の市民グループがこのほど神戸市長田区を訪れた。同区の若者たちとたこ焼きやトッポギ(餅の甘辛炒め)を頬張り、韓国の音楽「K-POP」で盛り上がった。交流前は葛藤や反発もあったが、時間を共有すると気持ちはほどけていった。「政治に左右されず、理解し合う機会を大切にしたい」。双方から聞こえてきた言葉だ。(津田和納)

 交流したのは、神戸市長田区のNPO法人「神戸定住外国人支援センター」と、韓国・富川市で活動する団体「アジア人権文化連帯」。富川市は多様なルーツを持つ定住外国人が多く、長田区と共通点があるという。

 5月、同センター理事長で在日コリアン3世の金宣吉理事長(56)に訪問の要望があった際は快諾。楽しみにしていた。しかし、7月に入ると両国関係は急速に冷え込み、泥沼の状態に。金さんは「今こそ民間交流が必要」と感じつつ、「実際に来てもらうまでは気が気でなかった」。

 来日したのは7月26日。韓国人のほか、外国にルーツを持つ13~21歳の男女11人が3泊4日の日程で訪れた。渡航前には「家族から『今、行く必要があるのか』と心配する声も出た」と代表の李定恩さん(38)は振り返る。

 ただ「両グループとも国籍の垣根を越えた共生を目指しているのに、悪化を理由に中止にするにはいかなかった」と李さん。「多感な青少年たちに、交流を通して新しい価値観を得てほしいと考えた」と意義を強調する。

 神戸側からも、多様な背景の若者約20人が参加。ベトナム人の両親を持つ日本国籍の女子大学生(18)=同区=は「政治に左右され、国民まで嫌韓や反日の感情に染まるのは悲しい」とあらためて感じた。「話してみるとフレンドリーで、互いの境遇も話せた。関係の悪化は政治の土俵だけにして」と訴える。

 「正直に言うと、日本は良くないイメージだった」と打ち明けるのは、韓国人の父とフィリピン人の母を持つ高校生(18)。テレビのニュースで受けた印象がその理由だが、実際に言葉を交わすと「礼儀正しく、穏やかな雰囲気に驚いた」。最初は言葉の壁があったが、「よく話を聞くと分かり合えた。理解する姿勢が大切だと分かった」と笑顔を見せた。

 通訳を務めた男性(34)は高校時代から国際交流に携わり、日本人の女性と結婚した。「若者たちは何のわだかまりもなく、素直に心を通わせている。出会いの機会をつぶさず、多様性を尊重する交流を続けていければ」と願う。

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