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海洋散骨する「海晃」の政水宏さん。対岸には神戸の街が見える(政水さん提供、画像の一部を加工しています)
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海洋散骨する「海晃」の政水宏さん。対岸には神戸の街が見える(政水さん提供、画像の一部を加工しています)

 葬送の形が多様化する中、海に遺骨をまく「海洋散骨」の需要が高まっている。兵庫県内では、兵庫県葬祭事業協同組合連合会(尼崎市)と生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)が「海帰葬(かいきそう)」と名付けて実施。2001年度の開始当初は10人分だったが、近年は80人分を超える年もあり、本年度中に計千人分に達する見込み。神戸を拠点にする別の業者も件数は右肩上がりといい、「墓じまい」をした後に散骨するケースが目立つという。(中島摩子)

 同連合会などが手掛ける海帰葬は、西宮市の今津港からクルーザーで20分ほど沖合に出た後、パウダー化した骨を花びらなどと一緒にまく。海上では鎮魂歌を流すなどセレモニーを催す。阪神タイガースファンの男性を見送った際には「六甲おろし」を響かせた。

 料金は1~8人が乗船できる個人葬の場合、24万5千円。2組での合同葬は15万5千円、遺骨を預かる散骨代行は7万円といい、終了後に散骨証明書を渡す。

 パンフレットでは「六甲の山影を背景に神戸港、大阪湾、淡路島を望む雄大な景色」と、兵庫の海ならではの魅力をPR。需要は年々増え、17年度は83人分に上った。本年度も既に62人分を散骨し、01年度からの合計は980人分を数えるという。

 担当の足立幸茂さん(49)によると、夫を亡くした女性は散骨を選んだ理由を「海なら世界中どこでもつながっている。海を見るたび、今はどこを泳いでいるかな、と思える」と話していたという。

 海事代理業「海晃(かいこう)」(神戸市中央区)は淡路島の東側で散骨する。阪神高速神戸線の京橋インターチェンジ近くから出港。スキューバダイビングを愛し「自分の骨は海にまきたい」という政水宏社長(77)が10年春に始め、関東からも申し込みがあるという。

 4万5千円から30万円までのプランがあり、昨年は約40人分を受け付けた。最近は「墓じまい」をした後、墓から取り出した骨の依頼が続いているという。

 今年5月下旬、両親と兄の3人分を散骨した大阪市の女性(78)もその一人。実家は神戸市長田区にあり、墓は同市北区の鵯越墓園にあったが、「娘や孫のことを考えると、ここで墓じまいをしよう」と決意し、5月初めに更地にした。

 散骨当日は、兄が好きだったウイスキーを海に流し、船上ではビールで献杯。女性は「両親は淡路出身で、散骨場所からは明石海峡大橋がよく見えた。私も海に骨をまいてほしい」と話した。

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