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自宅のピアノの前でコンサートの練習をする原口佳代さん=宝塚市内
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自宅のピアノの前でコンサートの練習をする原口佳代さん=宝塚市内

 尼崎JR脱線事故で夫を亡くした音楽講師の原口佳代さん(59)=兵庫県宝塚市=が20日、発生から5年となる広島土砂災害の被災地で歌と語りのコンサート「この日を忘れない」を開く。2016年から現地を訪れ、突然、大切な人を奪われた被災者に思いを重ね、交流を続けている。原口さんは「前を向くためには悲しんでもいい。その悲しみを分かち合える人がいることを忘れないで」と思いを歌に乗せる。(井上 駿)

 05年4月25日に起きた乗客106人と運転士が亡くなった尼崎JR脱線事故。夫、浩志さん=当時(45)=はいつもと違う時間帯に車両に乗り込み、犠牲に。原口さんは、最愛の人を失った苦しみと向き合い続けてきた。

 支えてくれた母の死が重なり、悲しみから前を向くまで8年を要した。14年には、カウンセラーの資格を取得し、友人と「虹色の音」を結成。寺院などで音楽療法を取り入れたコンサートを開いている。

 広島在住の知人も多く、災害被災者のため力になれないかと、16年から現地でコンサートを開き、遺族との文通も始めた。原口さんのコンサートは、転居などでばらばらになった被災者が再会する場にもなっているという。

 脱線事故から14年となる今年4月、原口さんは初めて発生とほぼ同じ時刻に事故現場を通る車両に乗り、車窓から夫が最後に見た光景を見つめた。コンサートを前に「悲しみから立ち上がるタイミングは人ぞれぞれ。その時に、支えになる“つえ”のような経験を提供したい」と語る。

 会場には、脱線事故と広島土砂災害、18年の西日本豪雨の新聞記事を掲示。子どもも多く犠牲になったことから、ひまわりの献花台を設ける。コンサートでは、「世界に一つだけの花」など幅広い年代が親しむ歌を来場者と一緒に歌うほか、さだまさしさんの楽曲を歌い、曲間には事故後に感じた思いをたどる。

 20日午後1時に広島市の安佐北区民文化センター(同区可部7)のロビーで開演。無料。

【広島土砂災害】2014年8月20日未明、広島市の安佐南、安佐北区を集中豪雨が襲い、大規模な土石流や崖崩れが発生。山沿いの住宅地で74人が亡くなり、災害関連死の3人を加え、犠牲者は77人に上る。住宅被害は全半壊約400、床上浸水約1100など計約4750棟に上った。

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