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発売85年のPRグッズとして製作したポールペン(左)と、ポールウインナー=西宮市高畑町
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発売85年のPRグッズとして製作したポールペン(左)と、ポールウインナー=西宮市高畑町
伊藤ハム西宮工場の生産ライン。1日に40万本以上が作られる=西宮市高畑町
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伊藤ハム西宮工場の生産ライン。1日に40万本以上が作られる=西宮市高畑町

 オレンジ色の包装でおなじみの伊藤ハム(兵庫県西宮市)の「ポールウインナー」が今年で発売85年を迎えた。節目の年にPRグッズとして作ったボールペン、その名も「ポールペン」は、非売品にもかかわらず、ネットなどでひそかな人気に。同社は全国に10工場を構えるが、ポールウインナーを生産するのは西宮工場のみ。関西人の「ソウルフード」とも言える定番商品は、年1億本を超える生産量を誇る。(山路 進)

 ポールペンは、太さ直径1・2センチ、長さ16・5センチと、一般的なボールペンよりやや大ぶり。胴体は商品同様のオレンジ色。ポールウインナーは環境への配慮からかつて両端にあった留め金をなくし、テープ状のクリップに代替したが、ペンの頭頂部にも、再現したクリップをあしらっている。

 同社に残る記録上、ポールウインナーのPRグッズは初めて。「何度も試作を重ね、構想から5年越しで現物そっくりに仕上げられた」と、販売推進1課の上ノ坊充さん(60)は胸を張る。

 ポールウインナーは同社の創業6年後に誕生した。創業者の伊藤傳三(でんぞう)氏が、こんにゃくのりでセロハンを筒状に張り合わせることに成功し、世界初の「棒状セロハンウインナー」を1934(昭和9)年に発売した。46年にできた神戸市灘区の工場で量産化。西宮工場に拠点を移した60年代には学校給食に採用されて子どもたちに浸透した。売り上げを爆発的に伸ばし、94年からは毎年1億本を販売するという。

 豚と羊、牛の粗びき肉にタラのすり身を少し加えるレシピは発売当初と同じ。製造6課長の奥田格さん(50)は「おやつで食べた懐かしい味。85年変わらぬ味を守る責任がある」と表情を引き締める。

 販売量の95%は関西圏だ。上ノ坊さんは「関東では魚肉ソーセージが一般的。“箱根の関”はなかなか越えられない」と話す。食の多様化などで90年代後半には学校給食からも姿を消し、若い人ほど認知度が下がるという。特設ホームページでは、手巻きずしやグラタン、アメリカンドッグなどの調理例をはじめ、消費者投稿コーナーも用意して認知度アップを図る。

 ポールペンは今のところ、商談会や年5回ほどの西宮工場での食育イベントで配る非売品。競売サイトなどでは完売が続き、手に入れるのは難しい。「要望が多ければ、市販の可能性は否定できません」。ともに先行き上々のウインナーとペンに、上ノ坊さんもにんまり。

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